1998年から『週刊少年ジャンプ』で連載が開始された、冨樫義博氏の『HUNTER×HUNTER』。同作は2018年11月から休載しているが、冨樫氏は今年5月にツイッターアカウントを開設し、9月7日には最新単行本37巻の修正作業が完了したことをファンに報告した。
そんな『HUNTER×HUNTER』には、信じられないようなクズキャラがたくさん登場する。だからこそ、いいやつキャラの言動が際立ってよく見えるのも本作の魅力だろう。そこで今回は、クズキャラの中に潜む、特に「いいやつ」なキャラを紹介したい。
■チャラい金の亡者かと思いきや…レオリオ=パラディナイト
まずは、1巻から登場しているメインキャラクターのレオリオ=パラディナイト。レオリオは金・酒・女が大好きで、一見チャラそうに見えるキャラ。しかし、実はとにかく仲間思いないいやつなのだ。
ハンター試験に向かう船の中で、船長からハンター志望動機を聞かれると「金さ!! 金さえありゃなんでも手に入るからな」と不遜な態度で話し、その場にいたクラピカから軽蔑されて小競り合いになるなど、第一印象は最悪だった。
しかしそのあと、本当の理由をあらためてクラピカに問い正された際、「金がありゃ俺の友達は死ななかった!!」と漏らし、法外な手術費用があれば友人を助けられたことや、その友達と同じ病気の子供をタダで治してあげられるような医者になるため、大金が稼げるハンターを目指すようになったと判明。このシーンで、レオリオに対しての印象が変わった読者も多いはずだ。
また、キメラアント編で主人公のゴンが強制的に大人化した反動で危篤状態に陥っている際、状況を知っているのにもかかわらず見舞いに行かない父親のジン=フリークスに対してブチ切れ、13代会長総選挙という公の場で念能力で思わずぶん殴る暴挙に出たレオリオ。友達思いの性格がこのシーンでよく表れている。
ハンター試験合格後も相変わらず医者を目指して勉強を続けており、強い信念を持つレオリオは、チャラいどころか至極真っ当な人間だと言えるだろう。