■おろおろするコベニを無視して
日常生活でもヤバい一面をちょくちょく見せるパワーだが、作中屈指の激ヤバエピソードといえば“コベニカー事件”である。第57話にて、デンジたちと同じく公安対魔特異4課に所属するコベニは、給料で買った車に乗って現れた。しかしそれに目をつけたパワーが、「ワシの持っている車に似とるなあ……」「ウヌは盗人なのか?」と車を強奪。勝手に運転席に座り、おろおろするコベニを無視して運転しだしてしまう。
当然まともに運転などできないパワーは、近くにいたデンジと京都公安所属のデビルハンター・黒瀬を轢いて吹っ飛ばす。不死身のデンジはともかく黒瀬は即死してしまい、まずいと思ったパワーはこれまでの主張から一転、「ウヌの車じゃ」「ワシのせいじゃない」との暴論を展開。
結局、コベニカーに轢かれたのは黒瀬ではなく、彼に成り代わった敵だったことがわかるのだが、その途端パワーは「ワシの手柄~!ワシの手柄!ワシの手柄!」とやかましく騒ぎ立て始める。ここまでくるともう、逆にこっちが間違っているのか? と自分を疑ってしまうレベルだ。しかもこの一連の出来事は、パワーの脳内では“殺し屋に襲われたコベニを自分が助けた”という風に改ざんされているらしい。コワ~……。
10月から放送となるアニメでは、『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』空条徐倫役のファイルーズあいがパワー役を務める。8月に公開された第3弾PVでは「おうおう!ひれ伏せ人間!! わしの名はパワー」と大見得を切るパワーの姿が見られるが、その声のハマり具合に驚いたファンも多いのではないだろうか。テレビアニメでパワーがどうしゃべって動くか、放送が楽しみでならない。