本日９月３日は、藤子・Ｆ・不二雄氏の生んだ国民的キャラクター“ドラえもん”の誕生日。幅広い世代から愛されているドラえもんのバースデーを記念し、３日の夜（６時５６分より）は、アニメ『ドラえもん誕生日スペシャル』（テレビ朝日系）も放送される。
読者や視聴者にたくさんの笑顔を与えてくれる『ドラえもん』には、もちろん泣けるエピソードも数多い。映画になった「おばあちゃんの思い出」などは、かなり有名な感動エピソードの１つではないだろうか。
しかし『ドラえもん』のコミックスを読み返すと、そのほかにも感動話やほっこりするような話がたくさんあることに気づく。そこで今回は『ドラえもん』のコミックスから、個人的に大好きな感動エピソードを３本ご紹介したい。
■転校生とのび太の友情話に涙
まず最初に紹介するのは「ぼくよりダメなやつがきた」というエピソード。これは、のび太のクラスに「多目くん」という転校生がやってくるところから始まる。多目くんは、勉強も運動ものび太より苦手な子で、のび太はこれまで感じたことのない優越感に浸っていた。
すぐに仲良くなったのび太と多目くんは、一緒に勉強や運動、ゲームなどをする。何をやらせても自分よりダメな多目くんに、のび太は上から目線で接するが、それでも多目くんはいつも笑顔だった。
しかし、そんなのび太を見かねたドラえもんは、ひみつ道具の「配役いれかえビデオ」を出し、多目くんに対するのび太の態度を、そのままのび太とスネ夫に置き換えた映像を見せる。自分がされたらイヤなことをそのまま多目くんにやっていたことに気づいたのび太は、大きなショックを受けた。
するとのび太は、野球でミスをした多目くんがジャイアンに殴られているところに出くわすと、逃げることなく彼をかばい、代わりに自分がジャイアンに殴られる。
こうして仲が深まったのび太と多目くんだったが、残念ながら多目くんは再び転校することに。最後にのび太の家を訪れた多目くんは、一緒に勉強したり、遊んだり、ジャイアンからかばってくれたことに対する感謝の言葉を告げた。
そして「きみのこと忘れない」と言って去っていく多目くん。のび太は、彼に対する過去のふるまいに罪悪感を抱いていたが、多目くんはのび太が仲良くしてくれたことを純粋に喜び、別れ際に涙まで浮かべていたのが印象的だった。
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