『デリシャスパーティプリキュア』に『東京ミュウミュウにゅ~』朝と深夜に両方見たい20年来の“戦闘美少女アニメ”の画像
(C)征海美亜・吉田玲子・講談社/「東京ミュウミュウにゅ~」製作委員会

 子どもだった「あの頃」に好きだった作品は大人になっても特別な思い入れがあるものだ。この夏、20年の時を経て新作アニメとして復活した『東京ミュウミュウ』。そして、シリーズも19作目となった『プリキュア』シリーズ。2000年代初頭に放送されていたそれぞれの作品の今について取り上げたい。
 
 まずは伝説の作品『美少女戦士セーラームーン』を継承する戦闘美少女ものとして2000年から雑誌『なかよし』に連載されアニメ化もされた『東京ミュウミュウ』。この作品が20年の時を経て新作アニメ『東京ミュウミュウ にゅ~♡』として復活した。

 作者の漫画家・征海美亜さんは放送直前の2022年3月に病気でこの世を去りオンエアを見ることが叶わなかったが、今作は『なかよし』創刊65周年の一環として2020年4月にアニメ化が発表された企画。2000年初期にリアルタイムで漫画を読んでいたと思われるアラサー世代にとって待ちに待った待望のアニメ化ではないだろうか。

 同作は原作漫画『東京ミュウミュウ』に沿ったストーリー展開で、ごく普通の女の子・桃宮いちごがある日突然まぶしい光に包まれ、イリオモテヤマネコのパワーを使える「ミュウイチゴ」として戦うようになるという物語。かつてのファンを対象にしていることは間違いない作品なので、それだけに少しだけ新人ばかりのキャスティングに不満を覚えるファンもいそう。だが、メインキャラ5人の声優で結成されたユニット「Smewthie」がとにかくかわいい。特にエンディングの「トキメキ☆イチゴいちえ」は中毒性も高くユニットとして本作以外でも活躍の幅を広げてもらいたいところだ。

『東京ミュウミュウ』は環境問題が根底のテーマとして描かれていたが、原作が連載されていた2000年代初期よりもより状況が深刻となっている昨今。原作をベースに、どのような切り口でこの問題に取り組むのかも興味深い。深夜アニメということで、主人公たちと同年代の視聴者層に届きづらい部分はあるかもしれないが、せっかくの新規アニメ、どうせなら元来の作品のターゲット層にも視聴してあらたなブームを作ってもらいたい。

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