『銀魂』のアニメ公式YouTubeチャンネルでは「夏休み特別企画2022」と題し、期間限定でアニメ「竜宮篇」の動画を配信中。夏らしい海が舞台の同エピソードを久々に楽しんだファンも多いのではないだろうか。
このエピソードでも活躍する『銀魂』の神楽といえば、暴言を吐いたり、鼻をほじったり、ときには嘔吐したりと、ヒロインらしからぬ言動が目立つ女の子。“ゲロイン”などという不名誉な称号でからかわれることも多いのだが、彼女だって正真正銘のヒロイン。下品なだけでなく、かわいいところもたくさんある。
そこで今回は空知英秋氏による原作コミックスの中から、神楽のかわいさが際立つエピソードを厳選して紹介していこう。
■はしゃぎっぷりがほほ笑ましい「傘の回」
神楽回の筆頭に挙げられることが多いのが、コミックス20巻に収録された第172訓「ほぼ100%の確率でビニール傘を置き忘れてくる自分が嫌い」。通称「傘の回」である。本筋とは関係ないが、このサブタイトルに思わず共感してしまう方も多いのではないだろうか。
この回は梅雨の季節が舞台で、雨ばかりでうんざりする万事屋の会話から始まる。ジメジメした気分を変えるため3人そろって外出した際、神楽はすれ違った女の子たちがさしているカワイイ傘をうらやましく思う。神楽は何も言わなかったが、彼女の本心にちゃんと気づいた銀時たちは、花柄のかわいらしい傘を買ってあげることに。
しかし、ここで素直にありがとうと言えず、「いらないネ そんなチャラついた傘」と強がってしまうのが神楽という女の子。銀時たちもそんな彼女の反応は想定しており、とはいえこちらも同じくらい素直じゃないので、「コイツぁ俺がさすんだ」「いや~いいですね銀さん その傘涼しげで粋ですよ」と、神楽を煽るような小芝居を打った。
かくして憧れのカワイイ傘を手に入れた神楽。大喜びの彼女は、天気が荒れようと台風が到来しようとニコニコで傘をさして出かける。このときのはしゃぎっぷりはまさに“年頃の女の子”で、ほほ笑ましいことこの上ない。
この話のラストはちょっとした人情噺になっており、神楽の優しさや万事屋のあたたかさが描かれているのもまた良い。アニメだと第111話のBパートにあたるのだが、こちらも「神楽のPVか?」と思うほど気合が入った映像になっているので、ぜひチェックしてほしい。