■人生2周目を迎えてそうな威厳を感じるテニス部副部長「真田弦一郎」
許斐剛氏による『テニスの王子様』といえば、人間離れしたテニスの試合と、中学生とは思えない美形だらけのキャラクターが魅力。戦闘マンガさながらの破壊力を秘めたテニスの技が多数存在する中、「風林火山(のちに風林火陰山雷に進化)」といった渋い名の技を使うのが、立海大附属中学の3年生「真田弦一郎」だ。
真田は、もはや中学3年生には到底見えないイカツイ老け顔の持ち主で、作中では顧問に間違えられるほど。さらに彼の場合は見た目だけでなく「きえー――!」や「たるんどる!」といった口癖からも分かる通り、中身まで古めかしい。
性格は頑固でストイックながら、後輩の成長をさりげなく見守っており、実はとても人情に厚く、優しいところもポイント。見た目に反しない、実直で誠実なところがとても魅力的なのである。
また『新テニスの王子様』ではナンパ対決のエピソードもある。その中で真田はいきなりキスをしようとするなど、女性との接し方に明らかに不慣れさを感じたのも良かった。
■努力に全振りして、天然さが隠しきれない男「進清十郎」
原作:稲垣理一郎氏、作画:村田雄介氏による『アイシールド21』は、アメリカンフットボールをモチーフにしたスポーツマンガ。足の速さが唯一の取り柄である主人公・小早川瀬那が高校でアメフトを始め、仲間とともにのし上がっていく作品だ。
同作も高校生離れした老け顔キャラが多数登場する作品だが、個人的に魅力を感じたのが王城高校ホワイトナイツの進清十郎だ。進は天才と称される側の強敵として登場したが、実際はかなりの努力家。雨の中でも走りこみをしたり、どんなことがあろうと必ずトレーニングを欠かさなかったりと、努力を惜しまない。
そんなストイックな進だが、実は天然なところもあり、焼き肉店の牛のオブジェで懸垂をしているシーンはあまりにも有名だろう。才能におごらない実直な性格と大人びた容姿を持つ進が、目を疑うような天然ぶりを発揮するあたりは高校生らしくてかわいい部分と言えるのかもしれない。
こうして振り返ってみると、いわゆる「老け顔」と呼ばれるキャラクターには、実は天然な部分も隠し持ち、そのギャップにやられるファンが多いのだろう。皆さんは、どんな老け顔キャラが好みだろうか。