歴代『機動戦士ガンダム』ただのマスコットではない!? モビルスーツまで操る「ハロ」のすごすぎエピソードの画像
DVD版『機動戦士Vガンダム 01』

 アニメ『機動戦士ガンダム』といえばMS(モビルスーツ)と呼ばれるロボットとさまざまなキャラクターが織りなすドラマが魅力的。そして、人の生死を描く戦争がテーマだ。しかし、忘れてはいけないのが人間でもMSでもない存在、ハロ。1979年放送の第1作『機動戦士ガンダム』で、主人公アムロ・レイの幼なじみであるフラウ・ボゥと登場したハロは、フラウがペットを失って悲しんでいたときにアムロがプレゼントしたもので、もともとはアムロの所有物。市販品をアムロが改造したらしく、本来は初歩的なAIが搭載されていたにすぎなかったのだが、会話も交わせる高い性能をもっていた。

 ホワイトベースでは孤児のカツやレツ、キッカと過ごすことが多く、重厚なストーリーを彩る4人(?)組のマスコットとして行動したハロ。ゴムボールのようにボヨンボヨンと飛び跳ねる様子や、キュルキュルと不思議な効果音を立てて転がる様子は癒やし効果がバツグンだが、シリーズが進むにつれてただかわいいだけじゃない活躍も見せていた。

 2022年10月より放送される新シリーズ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』が期待されるなか、あらためて各作品のハロを振り返ってみた。思っていた以上の活躍に筆者も驚いたので、ぜひ紹介したい。

■ただのマスコットにあらず!MSも操縦した

 1stガンダムから実に74年後の物語となる『機動戦士Vガンダム』では、主人公ウッソ・エヴィンの相棒ともいえる立ち位置で登場したハロ。このときのハロは、宇宙世紀シリーズでもっともすごいハロと言っても過言ではないのではないだろうか。

 もともとはウッソの父であるハンゲルグが拾ってきたもので、それを改造したのが『Vガンダム』のハロ。歴代のハロに比べると格段に機能がアップしており、カメラ機能やシャボン玉を吐いて子どもをあやしたり、そこに映像をスクリーン投影したりといったことができた。のちに圧縮ガスボンベとワイヤーガンも搭載し、パワーも強く幾度もウッソたちの危機を救った。なかでもウッソの危機を察知して、V2ガンダムを操縦し、バルカンで敵をけん制する様子はマスコットの域を超えている。

 V2ガンダムではコクピット内にハロ専用のシートがあり、ある意味複座のロボットとなった。ゲーム『スーパーロボット大戦』ではウッソのサブパイロットとして登場し、精神コマンドも与えられている。かわいいだけじゃない、性能が高く便利で献身的で判断力も高い、ものすごいハロだった。

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