■5分ながら強烈な怪獣愛伝わる『KJファイル』
日曜深夜のにそっと始まり、そっと終わるたった5分の怪獣アニメ。それが『KJファイル』だ。『闇芝居』スタッフが集結した新作オリジナルアニメとして放送前から話題となっていたが、始まって以降はその内容の濃さに毎回驚かされる。
「我々人類は、科学と叡智を集結させ日々怪獣たちの監視を続けている。今からご覧いただくのは、その報告のごく一部だ」
同作は毎回この文言からスタートし、架空の怪獣の監視報告が行われるのだが、怪獣たちの生態が非常にリアル。さらにそれぞれの怪獣たちのためにテーマソングが書き起こされており、恐竜たちへの愛着がグッと湧いてくる不思議な作りになっている。
研究報告とテーマソングが流れた後は、「ねえ知ってる?」という一言で有名な「豆しば」を思わせるナレーションで、怪獣たちの悲哀が暴露される。それによって怪獣たちへの愛おいしさがさらに深まってしまうのだ。
動物も生物もそして架空の怪獣も、どこか人間にも通じる悲喜こもごもがある。どこから見ても追いつける、そのうえ5分と非常に見やすい構成なので、この愛おしいオリジナル怪獣たちの研究結果を今からでもあなたに見てもらいたい。