『暗殺教室』殺せんせーに『GTO』鬼塚英吉、『ごくせん』ヤンクミ…“伝説の教師”たちが見せた「衝撃的な珍指導法」3選 コンプラ無視のハチャメチャ行動も!?の画像
週刊少年マガジンコミックス『GTO』(講談社)1巻・書影より

 名作と呼ばれる漫画には、素晴らしい師匠や教師となるキャラの存在がつきもの。たとえば井上雄彦氏の『SLAM DUNK』の安西先生、岸本斉史氏の『NARUTO -ナルト-』にはカカシ先生といった主人公たちを導く、象徴的な名指導役、先生役がいた。

 しかし、作品によっては、現実の教師では考えられないような個性的な指導方針で、生徒たちの心をつかんだ先生もいる。そこで今回は、どう考えてもふつうの学校ではありえない珍指導法を披露した、インパクトあふれる個性的な先生たちを紹介しよう。

■暗殺ターゲットにされながら、しっかり指導する「殺せんせー」

 松井優征氏の『暗殺教室』には、月を破壊し、マッハ20で飛び回るタコのような謎の生物、通称“殺せんせー”が登場。翌年までに自分を殺せなければ地球を破壊することを宣言し、とある中学校の落ちこぼれクラスの担任教師になることを希望する。

 その意味不明な殺せんせーの行動に政府は困惑しつつも、同クラスの生徒が卒業までに殺せんせーを暗殺すれば100億円の成功報酬を支払うことを約束。こうして暗殺ターゲットである殺せんせーが、暗殺者(生徒たち)を指導するという不思議な関係性が生まれた。

 そもそも、その前提がぶっ飛んでいるわけだが、生徒たちは殺せんせーをどうにか暗殺しようと工夫を重ねる。その過程で生徒たちも次第に成長していくというストーリーだ。

 その中でとくにユニークだったのが、理科が得意な女子生徒・奥田さんに対する殺せんせーの指導法だ。生徒は自作した毒を殺せんせーに飲ませて殺そうとするのだが、彼女はバカ正直に「毒です!! 飲んで下さい!!」と毒薬を手渡す。

 申し出を受けて、殺せんせーはしっかり毒を飲むのだが、無敵の怪物である殺せんせーに普通の毒など通用しない。ガッカリする奥田さんを見た殺せんせーは、「一緒に毒薬を研究しましょう」と提案した。

 殺せんせーから教えてもらった毒薬を調合してきた奥田さんは、さっそくそれを殺せんせーに飲ませたが、これは毒薬ではなく逆に元気になる薬。騙されたことに気づいた奥田さんは当然怒るが、殺せんせーは「暗殺には人を騙す国語力も必要ですよ」と諭す。

 そして人を騙すには相手の気持ちを知り、言葉に工夫をして毒を盛る必要があると説明。奥田さんの理科の才能は将来役に立つと褒めつつ、彼女が苦手にしている国語力も鍛えるように伝えたのである。

 毒薬での暗殺……まさに『暗殺教室』ならではのぶっ飛んだシチュエーションではあるが、得意なことを伸ばしつつ、苦手な部分を無くしていこうという、殺せんせーのまともな教育方針にも感心させられたエピソードだ。

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