■0巻でのクラピカと幻影旅団の「全員死にます」宣言
寿命を縮めていることや、第344話で「迎える人も帰る場所も、オレには何一つ無い」と捨て身ともとれるセリフを吐いていたりと、死亡フラグに見えるシーンが描かれているクラピカ。
それに加え一番読者を戦慄させたのは、『劇場版HUNTER×HUNTER 緋色の幻影』の特典であるコミックス0巻での作者・冨樫義博氏のコメントだろう。冨樫氏は、編集部からの「今後、クラピカは、幻影旅団はどうなるのでしょうか?」という質問に答える形で、「全員死にます。」と答えていた。おまけに続く質問で、好きな映画のジャンルについて「人が少なくなっていく設定がはてしなく好き」とも答えており、これがクラピカを筆頭に暗黒大陸編で大量に離脱者を出すという宣言なのではないかと読者が騒然となった。
もちろん2番目の解答は映画の話で、1番目の質問も死なない人間はいないという生物的な意味の話なのかもしれない。ただやはり、これまでのクラピカを見ているとどうしても不安が大きくなってしまう。緋の眼の決着をつけ、暗黒大陸に足を踏み入れることなくクラピカが死亡する。そしてゴンの出番にバトンタッチするという展開は可能性として大きいのではないだろうか。
冨樫氏は「少年ジャンプ+」での石田スイ氏との対談や過去のインタビューなどで、キャラクターが勝手に動くままに任せることがあると語っている。
『0巻』執筆中の段階であった「全員死にます」というシナリオも、休載期間中にキャラクターたちが温まったおかげで彼らが予想外の動き方をして変わっていくことは十分考えられるだろう。ゴンやキルアやレオリオ、そしてクラピカの周囲のキャラたちが勝手に動いて、不吉な予兆を覆すこともあるかもしれない。いずれにせよ、一読者として心の底から『HUNTER×HUNTER』の連載再開が待ち遠しいところだ。