『週刊少年ジャンプ』誌上で1998年から連載がスタートした冨樫義博氏の漫画『HUNTER×HUNTER』。同作は2018年から長期休載に入っているが、今年5月に冨樫氏が急きょツイッターアカウントを開設。同作のネームと思われる執筆中の画像を連日アップしており、7月7日に冨樫氏は『幽☆遊☆白書』の飛影のイラストとともに「取り敢えず、あと1話。」とツイート。連載再開の告知がいよいよ近いのではないかとファンが盛り上がりを見せている。
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以下には、漫画『HUNTER×HUNTER』の一部内容を含んでおります。ストーリーを解説するのが本記事の主目的ではありませんが、漫画をまだご覧になっていない方、意図せぬネタバレが気になる方はご注意ください。
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連載再開に向け、刊行済みのコミックス36巻を読み返している人も多いと思うが、現在描かれているのは一同が「暗黒大陸」へ向かう途中で、船内で同時進行しているカキン帝国の王位継承者争いの真っただ中。14人の王子が王の座をかけて争う裏で、幻影旅団がヒソカへの報復を企てており、さらに第4王子のツェリードニヒの持つ「緋の眼」奪還をクラピカが狙っているという非常に混沌とした状況だ。その中で今回の船の主役とも言えるクラピカは厳しい状況に立たされており、生死に関わる不吉な予兆がところどころに描かれていた。
連載再開が楽しみな反面、同作のファンはやはりクラピカの今後が非常に気になるところではないだろうか。
■エンペラータイムで削られる寿命
クラピカが危険である1番の根拠は、自身の能力により寿命が大幅に減ってしまった点だろう。クラピカは、クルタ族の特異体質である“緋の眼”の状態中、すべての系統の能力を最大限に使うことができる「エンペラータイム」という特別な能力を使用している。だが圧倒的な強さの代わりにリスクもあり、クラピカはエンペラータイム1秒につき1時間寿命を差し出している。
クラピカは船の中で長時間にわたってエンペラータイムを使用しており、緋の眼状態で9時間も失神してしまうというシーンもあった。1時間=3600秒として、150日の寿命が削られる。昏睡前にもクラピカは3時間にわたってエンペラータイムを発動していたため、つまりここだけで約5年も命を縮めていたのだ。
カキン王子たちの渡航日数は約2か月と言われており、あまりにも長い。この長期間、エンペラータイムを温存して乗り切るのは非常に厳しいだろう。また王位継承戦だけでなく、クラピカの宿敵でもある幻影旅団も同船しており、彼らとの戦いでも当然エンペラータイムが必要になってくるはず。自身が担当するワブル王子を守りつつ、ツェリードニヒからの緋の眼奪還と幻影旅団殲滅を行うとなると、それこそ命を使い切るつもりでないと厳しいかもしれない。