■アーニャに勉強を教えるため、ヨルが例えに持ち出したのは「殺しの手口」?

 任務遂行のために、どうしてもアーニャを学園の特待生にしたいロイド。勉強が苦手なアーニャは、ロイドの説明を聞いてもチンプンカンプン。ロイドの心を読み取ってサッサと問題を終わらせようとするも、頭の中でずっと考えごとをしているロイドの心の声では答えが分からなかった。そこでアーニャはヨルの心を読み、手っ取り早く答えを知ろうとする。

 すると五等分を分かりやすく説明するために、心の中でヨルは「えっと…分かりやすくすると四肢と胴体をまずバラバラにして…」「あ…でもそれだと首が邪魔になるから…」と、殺し屋らしく(?)人体をバラバラにする例えで教えようと考えていた。そんなヨルの残虐な心の声を聞いてしまったアーニャはもちろんドン引きする……。

■食器を洗っていると思ったら、まさかの理由に視聴者も凍る!?

 最後に紹介するのは、アニメの第1クール・最終話に登場したシーンから。スパイ任務で多忙なロイドが留守の中、アーニャとヨルの二人で食事をとる。

 それから仲良く食事の後片づけをしていると、食器洗いをしていたヨルは「うーん、なかなか落ちませんね」と心の中でつぶやく。食器の汚れが落ちないのかと思いきや、「昨日殺めた方の血の匂いが…」とヨルは続け、その心の声を聞いてしまったアーニャは思わずビクッとヨルのほうを振り返っていた。

 自分の手の匂いをかいでいるヨルからは禍々しいオーラが立ち上がっており、その冷ややかな表情を見て、あらためて彼女が現役の殺し屋であることを再認識させられたシーンだった。


 ロイドとヨルが抱える重大な秘密を、心を読めるアーニャだけが知っているという構図が面白い『SPY×FAMILY』。ちょっとポンコツなおっとり系美女のヨルが、実は恐ろしい殺し屋という生々しい側面をチラ見せしてくれるギャップも、本作の魅力かもしれない。今回のアニメで興味を持った方はそれまで原作コミックスを読みこんで、秋の第2クール放送に備えるのもいいかも。

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