■マキマが言及した「4人の騎士」
コミックス第10巻第87話では、マキマの口から「4人の騎士」という存在について明かされた。モチーフと考えられる『ヨハネの黙示録』に登場する四騎士は、それぞれ「死」「戦争」「飢餓」「支配」の力を持っているとされる。作中では、「支配の悪魔」であるマキマがそれ以外の3つに言及する部分もあり、元ネタについては間違いないといっていいだろう。
第2部第1話で「戦争の悪魔」なるキーワードが早くも登場となったが、残る「死」も「飢餓」も、恐怖を呼び起こすという点では他と比べ物にならない概念だ。作中のルールである「名前が恐れられているほど悪魔自身の力も増す」という設定を考えてみれば、この3人が圧倒的な強さを誇ることは容易に想像できる。今後、ラスボス的存在として登場するかもしれない。
■銃の悪魔が復活する?
日本に現れた銃の悪魔はマキマと交戦し、瀕死の状態に追い込まれた結果、アキの身体を乗っ取る。その後「銃の魔人」と化し、デンジの手で仕留められた。
しかし銃の悪魔の本体は、アメリカ以外の国も「肉片」として保有しており、首脳の判断次第で復活させ兵器として利用できる状況にある。マキマとデンジが戦ったのはアメリカ保有の銃の悪魔で、全体の20%ぶんに過ぎない。つまり今後の展開次第では、銃の悪魔が再び蘇ることも十分考えられる。
■チェンソーマンの強さの秘密
作中で「悪魔に最も恐れられる悪魔」ともいわれているチェンソーマン。しかし、彼が一体なぜそれほどの強大な力を持っているのか、その詳細はまだ明かされていない。そもそもチェンソーより恐ろしい存在など、この世には掃いて捨てるほど存在する。悪魔についての「名前が恐れられているほど悪魔自身の力も増す」というルールを考えるのであれば、弱くもないが大して強くもない存在になりそうなものだ。何らかの理由でルールから外れた存在なのだとすれば別だが……。
そのためファンのあいだでは、「チェンソーマン≠チェンソーの悪魔」説も囁かれている。実際に作中では、チェンソーマンがチェンソーの悪魔だと明言されることは一度もなかった。
作中屈指の謎ともいえる、チェンソーマンの強さの秘密。これから第2部で明かされることが期待される。
スリリングなストーリーや巧みな伏線回収が話題の『チェンソーマン』。作中には意味深な描写が数多く散りばめられており、ファンのあいだではさまざまな考察が繰り広げられている。まだ明らかになっていない謎も多く、今後の展開が楽しみな作品だ。