■ネイマールの背中に彫られた世界的キャラクター

『ドラゴンボール』の世界的影響力は計り知れない。パリ・サンジェルマン(PSG)のブラジル代表FWネイマールは、なんと自身の背中に悟空のタトゥーを大きく彫っていた。

 今年の日本時間3月25日に行われたカタール・ワールドカップ南米予選のチリ戦後、ネイマールは自身のインスタグラムに「Be your hero」というコメントとともに写真を投稿。右上にバットマン、左上にスパイダーマン、そして左下に孫悟空のタトゥーが彫られた背中の写真をアップした。アメリカのヒーローに並んで描かれた悟空はまっすぐに前を見つめる精悍な顔つきをしており、ネイマール自身も悟空に勇気をもらっていることが容易に想像できた。

 彼の背中の右下の部分は空いており、ここにも今後ほかのヒーローのタトゥーを入れることが予想されるが、果たしてここにも日本発のヒーローが刻まれるのだろうか。

 海外サッカー界で有名なのはジャンプ作品だけではないようで、海外では『ATTACK on TITAN』というタイトルで知られる諫山創氏による漫画『進撃の巨人』もかなりの人気だ。

 リバプールDFイブラヒマ・コナテは現地時間4月16日、FA杯の準決勝・チェルシー戦でゴールを決め、直後に『進撃の巨人』で主人公のエレンら調査兵団の象徴的な「心臓を捧げよ」のポーズを披露。これはグッと握った右手の拳を心臓の位置に当てて誓うというもので、左手は後ろに回す。完璧すぎるポージングに世界中が沸いた。アニメ好きで知られるコナテはこのほかにもツイッターで、アニメや漫画に関するポージングやGIF画像を多く投稿している。

 またこれまでに、ビジャレアルの公式ツイッターも『進撃の巨人』のコラージュ画像を投稿している。4月にドイツ王者であるバイエルン・ミュンヘンに勝利し16年ぶり2度目のCL準決勝進出を果たしたビジャレアルは、強大なバイエルンを『進撃の巨人』の超大型巨人に、彼らに立ち向かっていく小さくとも強い精神力を持つエレンを自身に見立て、「もし戦わなければ、勝つことができない」というコメントとともにそれぞれのキャラにロゴを貼りつけて勇敢に戦う意思を表した。

 驚くべきは、このときビジャレアルに在籍する日本人選手はいなかったこと。コメント欄でも「TATAKAE」や「Shinzo wo Sasageyo」という声が寄せられており、あらためて日本のエンタメ作品のすごさを感じる出来事だった。

 SNSのいずれの投稿も国内外から数十万単位でいいねがつけられるものばかり。一流プレイヤーが共通のコンテンツが好きだと分かると、なぜだか妙に親近感が沸いてしまうものだ。

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