９０年代に『週刊少年ジャンプ』（集英社）で連載された、井上雄彦氏のバスケット漫画『ＳＬＡＭ ＤＵＮＫ（スラムダンク）』。不良少年だった主人公・桜木花道がひょんなことからバスケと出会い、一人前のプレイヤーとして成長していくストーリー。花道だけでなく、魅力あふれるキャラクターたちの活躍が丁寧に描かれ、読者を何度も熱くさせてくれる言わずと知れた名作である。
ところで『スラムダンク』と言えば、優れた選手たちの攻防や試合を左右する驚きの展開など、当然のことながらバスケに関する内容がクローズアップされがちだ。しかし、主人公の花道がバスケを始めたきっかけは、湘北バスケ部のキャプテン・赤木剛憲の妹である晴子に一目惚れしたことだったのを忘れてはいけない。
ある意味、花道の運命を変えたキーパーソンである赤木晴子。そこで今回は彼女が作中で見せた、漫画のヒロインや恋する乙女にありがちな“あるあるな行動”についてご紹介したい。
■無自覚に思わせぶりな行動をとってしまう
主人公の桜木花道が片思いする女の子・赤木晴子は、誰が見てもカワイイ美少女。ちょっと運動音痴だけど、性格は明るく前向き。少年漫画の「Ｔｈｅヒロイン」といった人物である。そんな晴子は、本人は無自覚なまま思わせぶりな行動をとり、たびたび花道を“勘違い”させてしまうのは見どころのひとつだ。
たとえば出会ったばかりの花道の腕や足に触れまくり「うわあスゴイ筋肉!!」などと褒めまくる。花道のレイアップシュートが初めて決まったときには、彼の手を取ってむじゃきに喜ぶなど、スキンシップが目立つ。
それだけではない。花道に少しでも良いところがあれば「スゴイスゴイ」「大ヒーロー!!」「リバウンド王、桜木よ！」などとつねに絶賛。思わず彼が舞い上がってしまうようなうれしい言葉をかける。さらに花道がバッシュを買いに行くときも同行し、二人きりでデート的なことまでサラッとしていた。
これで勘違いしない世の男性はいるのだろうか……「いや、いない！」と筆者は思う。それでいて彼女には打算など一切ないのだから、余計に男はハマってしまうのかもしれない。
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