漫画やアニメなどで、名前すら出てこないその他大勢の群衆や端役のことを「モブキャラ」と呼んだりする。ストーリーに大きく絡んだり、目立つ活躍シーンがあるはずもないので、当然ながら読者や視聴者の記憶に残らないのが当たり前の存在である。
しかし、そんなモブキャラでありながら強烈なインパクトを残し、主要キャラ並みに語り継がれているキャラが時々誕生するのも事実。そこで今回は『週刊少年ジャンプ』(集英社)を代表する超人気漫画の中から、伝説となったモブキャラたちを紹介していこう。
■壮絶な死に様! トレンド入りまで果たした『鬼滅の刃』の“サイコロステーキ先輩”
近年の『少年ジャンプ』のヒット作を語る上で外せないのは、やはり吾峠呼世晴氏の『鬼滅の刃』。そこに登場した名も無き伝説的なモブと言えば、通称「サイコロステーキ先輩」と呼ばれている鬼殺隊隊士だ。
那田蜘蛛山編に登場した彼は、十二鬼月の累を見て「こんなガキの鬼なら俺でも殺れるぜ」と相手の実力を完全に見誤った挙げ句、謎の“上から目線”を披露。さらに金のために出世したいというゲス発言まで飛び出したサイコロステーキ先輩は、累の糸によってあっさり瞬殺されることになる。
全身をバラバラに刻まれた壮絶な死に様から「サイコロステーキ先輩」と呼ばれることになったが、彼の勘違い加減や、すがすがしいほどのクズ発言からのド派手な殉職っぷりは、多くの読者にいろんな意味で衝撃を与えたことだろう。
そしてテレビアニメに彼が登場したときは、ツイッターなどのSNSは大盛りあがり。「サイコロステーキ先輩」のワードがトレンド入りし、モブキャラらしからぬ人気(?)ぶりを見せた。
ちなみにサイコロステーキ先輩は『鬼滅の刃 公式ファンブック 鬼殺隊見聞録』の中では「累に刻まれた剣士」という呼び名で紹介されている。