■最小限の動作で最速を目指す

 挑戦が始まると、COU氏はほとんどのステージを座った状態でプレイ。レッグバンドを貧乏ゆすりのようにゆらしてランニングをこなしつつ、両手で握ったリングコンを高速で伸縮させ、あたりに“空気砲”を撃ちまくる。運動負荷が小さいおかげで、わずかな動きでも必要な各種動作をこなせるようだ。

 空気砲を連打するのはレベル上げのためで、レベルが上がるほど攻撃力と防御力が増していく。本作ではトレーニングが攻撃代わりになるため、攻撃力が上がればそれだけ敵を早く倒せる。

 レッグバンドを大きく上げないとできない「もも上げ」や、リングコンを掲げてポーズを決める「ビクトリーポーズ」などプレイで求められる動作を、COU氏は座ったまま最低限の動きでこなしていく。解説者曰く、成功判定さえ出せるなら何をしてもいいレギュレーションなので、むしろいかにコントローラーの判定をダマせるかが重要になってくるとのこと。

 ほかにもガード判定の時間を縮めるために敵の攻撃をあえて受けるなど、速さを重視したテクニックを駆使して走り続けたCOU氏。今回のクリアタイムは1時間50分20秒(自身の持つ世界記録には約30秒及ばず)と長丁場となったが、それを成し遂げたCOU氏の筋持久力がすさまじい。隙があれば空気砲を連打し、序盤から中盤、そして最終ステージをクリアするまで、経験値を入手し続けていた。

 一方、今回の解説者は、本レギュレーションの世界2位の記録を持つ、ひととせはる氏と、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会日本支部のパーソナルトレーナーの資格を持ち、自身もRTA走者のえぬわた氏ということもあって、ゲームと運動の両面から濃い話が聞けたのもポイント。充実した解説陣のおかげでCOU氏のプレイが視聴者にも分かりやすく、内容の詰まった濃い時間となった。

『RTA in Japan ex #1』の各種目は、今回の『リングフィットアドベンチャー』を含めて公式チャンネルのほうで動画化されている。体感型のゲームでRTAに挑戦する珍しい部なので、興味のある人はぜひチェックしてみよう。

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