■『小学四年生』に掲載されたギャグレシピ

 また漫画だけではなく、おまけコーナーに登場するドラえもんも、かつては不可思議な言動を繰り出していた。

『小学四年生』1975年7月号の『ドラえもん』と『バケルくん』によるおまけコーナー「ドラとバケルともうひとつ」に掲載された、まったく参考にならない料理レシピを紹介したい。

「ドラえもんのお料理教室 ドラえもんサラダ」というタイトルで夏向きのすずしい料理として紹介されたのは、ドラえもんの顔を模したサラダのレシピで、材料は、「たまご1個・すいか1きれ・スパゲティ7本・うめぼし1個・そのへんにはえてる草」というもの。

 作り方は「たまごをわり、身はすてて、からに目玉をかく。すいかをたべ、皮をのこす。草をちぎり、きれいにもりつけをする」という簡素なもので、たまごのからはドラえもんの目を、すいかの皮はドラえもんの口を、草は顔の上部の青い部分をそれぞれ表現している。しかしこれは可食部のほとんどない、およそ料理とは呼べないものであることが分かるだろう。

 さらには、ドラえもんからのアドバイスとして「まずひと口食べてみて、一時間たって何ともなければみんな食べよう」というコメントも。あまりにふざけたレシピだが、ネット上では面白がってあえて製作する人も多い、ファンにとっては人気のネタとなっている。

 古き良き時代だからこそ許された、少し過激なドラえもん。このドラえもんと一緒に暮らすのは少し大変そう?

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