■邪悪な心があれば負け! 最強“だったかもしれない”攻撃力を持つアックマン

 次に紹介するのは、原作コミックス9巻で登場したアックマン。占いババお抱えの戦士として、ドラキュラマン、スケさん、ミイラくんに続く4人目の選手として登場したアックマンは、地獄生まれの筋肉隆々な自信家で、過去に天下一武道会を2度制しているという実力者だった。

 とはいえ、このときすでに一人でレッドリボン軍を壊滅するほどの力をつけていた悟空。案の定ボコボコにやられてしまい、ついにアックマンは禁断の技「アクマイト光線」を放ってしまう。

 占いババが焦って止めようとしたこの技は、食らった人物の中にちょっとでもある“悪の心”を膨らませて、大爆発させるという技。悪の心がないものはいないので、ほぼすべての人を爆発させられる恐ろしい技に思えたが、当の悟空は純粋でみじんもやましい気持ちがなく、アクマイト光線は不発。その後は善戦することもなく、悟空に敗北を喫した。

 悟空にはあっさり負けてしまったものの、当たればほぼ確実に勝てるので非常に恐ろしい能力ではある。とはいえ、ここでも兎人参化と同じく「当てる」ということが難しく、やはり『ドラゴンボール』の世界では圧倒的パワーとスピードこそが最強の要素なのかもしれない。

 なお2002年にPS2用およびWii用に発売されたアクションゲーム『ドラゴンボールZ Sparking! METEOR』では、「意外な救世主編」としてアックマンを主人公とした物語を楽しむことができる。アニメと同じく池水通洋さんが声優を務めるアックマンを操りフリーザを倒すという超展開が楽しめるので、もしもの世界を味わいたい方はプレイしてみてはいかがだろうか。

『ドラゴンボール』初期はギャグ風味が残るイロモノキャラが多いが、鳥山明作品ならではのデザインや設定が魅力。いずれも、悟空に負けてあっさり退場するには惜しいキャラたちだった。

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