■「ウニ茶碗蒸しパン」に「ゴぱんベーグル」

 ライバルチェーン「サンピエール」との決戦で、東が披露した“大間ジャぱん”こと「ウニ茶碗蒸しパン」。使用するのは、なんと同僚の河内に作らせた水気の多いまずいパン。中身をくり抜き、さらに側面を金槌で叩くことで、卵液が染み出さない茶碗蒸しの器をパンで再現する。また、くり抜いたパンは小さくちぎってウニと炒め“ウニクルトン”を作り、茶碗蒸しの中に入れるという、ウニ好きにはたまらない一品だ。さすがにまったく同じものは存在しないが、「キッシュパン」「グラタンパン」などパンを器にしたメニューは、今ではすっかりおなじみだ。

 最後に紹介するのは、パンの世界大会「モナコカップ」で東の対戦相手である、シャドウ・ホワイトが考案した「ゴぱんベーグル」。パン生地には幻のもち米・女鶴と、玄米から作られた低脂肪飲料ライスドリームを使用。さらに、もち米が硬くなるのを防ぐために生地を焼かずに、茹でる・揚げるという特殊な調理法によって編み出した一品である。審査員が「人類がまだ経験したコトのない究極の食感と味わい」と絶賛した「ゴぱんベーグル」だが、もち米を使用したベーグルは、現在ではネットや一部店舗で購入できるほど私たちの生活に広く浸透している。まだ食べたことがない方は、魅惑のモッチモチ感を体験してみてはいかがだろうか?

 連載当時は夢のようだった『焼きたて!!ジャぱん』に登場する「パン」たち。今回は、いつの間にか私たちの食生活に溶け込んでいる一部の「パン」を紹介したが、いつかすべてが一般的になる日が来るかもしれない。

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