■『僕が死ぬだけの百物語』『税金で買った本』『ひらやすみ』

 4冊目はサンデーうぇぶりで連載中の的野アンジ先生の漫画『僕が死ぬだけの百物語』です!!

 この漫画、僕が苦手な“ホラー”がテーマでございます。理由は分からないが、学校の窓から飛び降りそうな男の子を止めるつもりで友達が教えた、百物語。彼はその話を最後まで聞くとお礼を言って帰って行きました。それから、彼は我々に向けて一話一話、話してくれるのです、とても怖い話を……。彼が百の物語を話し終えたとき、いったい何が起こるのか……? 令和のホラー漫画界を牽引する、22歳の新鋭作家による渾身の作品! ホラーが苦手な僕も作品を読む手を止められませんでした。怖いけど面白い、これはガチで受け流せない作品に認定です!

 5冊目はヤングマガジンでの移籍連載がスタートしたばかりの漫画『税金で買った本』です!!

『税金で買った本』は図書館を舞台に、ひょんなことからアルバイトをすることになったヤンキー・石平と彼を取り巻く図書館の人々を描くお仕事コメディ。もともとヤンマガWebにて連載され人気を集めていた作品でしたが、「本誌連載争奪杯」で本誌での連載を獲得したという、実力でヤンマガ本誌連載を決めた強者です! なお12月20日に単行本1巻が発売されたばっかりの、世に出たてホヤホヤの漫画でもあります! 返却された本に悪臭がついていた場合、弁償しないといけないのか? 図書館のコンセントで山ほど充電するのはアリなのか? などなど、図書館の裏側をかいま見られる興味深いお話ばかり。とても面白い漫画です! 達人の私でもこの作品は受け流すことができるかどうか……。

 最後に紹介するのはビッグコミックスピッリッツで連載中の『ひらやすみ』!!!

 真造圭伍氏の最新作です。僕が真造作品に出会ったのは11年前の2010年でした。大阪から東京に帰る前に、新大阪駅の1階の本屋で新幹線の中で読む漫画を探していました。そこで前情報もなくビビッときた漫画を2冊買いました。それが押切蓮介氏の『ピコピコ少年』と、真造圭吾氏の『森山中教習所』でした。自画自賛ですが、我ながらこのときの選球眼がさすが過ぎました。この2冊が面白すぎたおかげで東京までの2時間半が瞬殺だったからです。そんな真造氏の最新作『ひらやすみ』。真造先生にしか描けない空気感が、体に染み込んで読む者を癒す“ベホイミ”ぐらいの効能があります。これを受け流せるという方がいればご一報ください。

  1. 1
  2. 2
  3. 3