■「好き」という気持ちだけで作っている
ツイッターで話題となったこれらのグッズの数々は、全国にある『クレヨンしんちゃん』オフィシャルショップをはじめ、公式オンラインショップでも購入可能。実際にショップを運営し、グッズの企画・デザインを行う株式会社スモール・プラネットの徳村親宣さんに話をうかがった。
――先日、『クレヨンしんちゃん』のグッズがSNSで話題となりました。ツイートはご覧になられましたか?
徳村さん そうですね。社内のほうでもすぐに伝わってきまして、オンラインショップは翌日から数日の間、いつもの数倍アクセスをいただきました。オフィシャルショップとしてファンが喜ぶようなものを作りたいという思いと、コアすぎるのではないかという不安の中でいつも商品を企画しているので、今回のツイートには背中を押していただいた気持ちです。話題になったということよりも、楽しんでくれているファンの方がたくさんいらっしゃるということを知れて本当にうれしかったですね。
――キャラの絵が描かれた商品よりも「作品内で実際に使われているものを自分も使ってみたい」という要望は多いと思います。「牛柄のお布団カバー」や「ふたば幼稚園のバッグ」などの、アニメの世界観に沿ったアイテムはどのように企画されるのですか?
徳村さん 私自身、ちょっと変わり者と見られるぐらい、昔から『クレヨンしんちゃん』のファンなんですよ。仕事中もいつも『クレしん』のDVDを流しているぐらいで。なので企画というよりは、ただただ自分が欲しいと思ったものを、ひたすら思いつきで作ってます。
キャラクターが作品内で使っているアイテムを商品化したのは、しんのすけが着ている三角や四角のマークのついた「パジャマ」が最初でした。あれを販売した際、ショップでも行列になるほどの大反響をいただきまして、あれで自分と同じような気持ちのファンがいるという自信になったんです。私自身40歳手前になり、キャラ絵がびっしり入ったグッズに抵抗が出てきたんですが、コアなファンでしか知らないようなアイテムであれば日常的にも使いこなせますし、何よりアニメの世界に入り込んだ気持ちになれますよね。
――作品を好きな気持ちが、各アイテムのチョイスにつながっているんですね。ちなみに徳村さんの好きなキャラクターは誰ですか?
徳村さん ネネちゃんとみさえさんが推しです。いつか彼女たちのフェアをやりたいほど好きなんですが、「怖い」というイメージがあるためか、なかなか企画が進みにくいキャラクターでもあります。ネネちゃんはああいう性格でもいつも男子たちに囲まれていますし、とても優しい部分を持っている子なんですよね。みさえも家族想いで、「手抜き料理」とか言われてますが、いつもごはんを用意していて尊敬します。もっと彼女たちのことを分かってあげてほしいって、歯がゆい気持ちでいつも企画を出してますね(笑)。
■細かい部分までこだわった「目覚まし」や全幼児に使ってほしい「食器セット」
――最近販売を開始したグッズでおすすめのアイテムはありますか?
徳村さん アクション仮面の「目覚まし時計」を11月の半ばに販売開始したのですが、長針や短針や「A」のボタンまでアニメに忠実に作ってます。この目覚まし時計は、実はしんのすけのパジャマと同じぐらい初期の頃から構想していたアイテムなんですが、私どものメーカーが布ものが得意で箱ものが苦手だったということで、これまでなかなか実現に至らず。店舗が増えてようやくチャレンジの機会をいただいた商品でもあるんです。しんのすけがいつも寝坊しているときに使っているものなので、これでみなさんにも寝坊してほしいところです(笑)。
あとは僕が最初の頃に本当に欲しくて作った、イカとタコの絵が入った「しんのすけの食器セット」ですね。おかげさまでずっとロングセラーで人気を集めている商品でして、全幼児に使ってほしいぐらいかわいくできてます。
あと、こちらは今回の「アニメの世界から飛び出したアイテム」とは違う、キャラ絵を使った商品なんですが、しんのすけたちの赤ちゃんのときの絵を使った「BABYしんちゃんシリーズ」が気に入ってます。この、赤ちゃんのときのしんちゃんが本当にかわいいんです。ラインナップも増えてきているのでチェックしていただきたいですね!
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アクションデパート東京駅店をはじめ、昨年11月に大阪・心斎橋PARCOにオープンしたアクションデパート心斎橋店、今年6月にオープンしたアクションデパート福岡店など全国で展開される『クレヨンしんちゃん』オフィシャルショップ。ぜひ一度のぞいてみてはいかがだろうか。
●『クレヨンしんちゃん』公式オンラインショップ
https://www.shinchan-shop.jp/
●『クレヨンしんちゃん』公式ポータルサイト
https://www.shinchan-app.jp/