11月14日、テレビアニメ『鬼滅の刃 無限列車編』の第五話「前へ!」が放送され、下弦の壱の鬼「魘夢」との戦いはクライマックスに突入。眠っていた嘴平伊之助が“爆裂覚醒”し、我妻善逸は眠ったまま“霹靂一閃・六連”で禰豆子の窮地を救い、目覚めた炎柱・煉獄杏寿郎もいよいよ本領を発揮する。
※下記記事では吾峠呼世晴氏による『鬼滅の刃』のネタバレが含まれます。コミック未読の方や、テレビアニメを未視聴の方、劇場版「無限列車編」を未視聴の方はご注意ください。
魘夢が無限列車と融合したことで全車両の乗客を守ることが急務になったが、煉獄の指示によって炭治郎と伊之助は鬼の急所である“首”を探すことになる。
生まれつき嗅覚が優れている炭治郎は、強風の中でハッキリしないながらも何となく列車の前方が怪しいと踏んでいた。しかし天性の“研ぎ澄まされた触覚”を有する伊之助は、「獣の呼吸 漆ノ型 空間識覚」を用いて鬼の急所が前方にあると確信をもって告げる。
これを聞いた炭治郎が「伊之助が言うならきっと間違いない!!」と即座に信頼したのにはワケがある。実は那田蜘蛛山での戦いの際も、伊之助の「空間識覚」によって鬼の所在をつきとめた実績があるのだ。
■野生児が秘めた「おそるべき才能」
伊之助のすごさは、この特殊な能力だけにとどまらない。山の中で猪に育てられた野生児・伊之助は、そもそも鬼殺隊に入るまでの経緯についても、ほかの隊士とはまったく異なる。炭治郎には鱗滝左近次、善逸には桑島慈悟郎という“育手(そだて)”がいて、それぞれ「水の呼吸」「雷の呼吸」の修練を受けている。
一方の伊之助には師匠にあたる育手がおらず、まったくの独学で我流の「獣(けだもの)の呼吸」を編み出したことが驚きだ。先の「漆ノ型 空間識覚」という有用な技も、伊之助が独自に考案したものであることからも彼の天才ぶりがうかがえるだろう。(他人に扱えるのかは不明ではあるが……)