こんにちは、声優の徳井青空です! さて、秋アニメもスタート。気になる作品がたくさんだ! あえて自分の関わっていない作品でいうと『古見さんはコミュ症です。』の1話がとてもステキだった! 人と話すのが苦手な古見さん。どうしてもセリフとしての会話は少なくなる。しかし、話したいことを黒板に文字で書いて伝える古見さんのシーンでは声でのセリフがなくても、丁寧な描写で古見さんの心の動きがぐんぐん伝わってくる。そのあとの只野くんとの黒板を使った“なんてことない会話"も合わせて、本当にステキな演出だった!
そんな新作アニメ1話が続々オンエアされるなか、先日とんでもない物が発売された。「こち亀」こと『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の201巻が発売されたのである!!
2016年に200巻が発売されてから5年、完結したとばかり思ってた、キリのいい200巻で最後だと思っていた、あのこち亀の新刊が出たのである!
ジャンプでの週刊連載が終了してからも、本誌などでときどき特別な描き下ろし新作エピソードが掲載されていた。そのたびに「この話は今週のジャンプでしか読むことができない……だってこち亀のコミックスは完結してしまったのだから……」と掲載号を購入し、さらに切り取り、保管。コミックスはもう出ないからこうやってスクラップして集め、個人的に201巻を作るしかない……と考えていた。
なのに! 発売されたのである! 本物の201巻! やったー!でも、私が作っていたジャンプサイズの大きなオリジナル201巻が急に……なんか恥ずかしく……思えて……ちょっと切なく(笑)。
そんな“シン・201巻”には特別読み切りとして掲載されたもののほかに、こち亀展で限定公開されていた「想い出の巻」も収録されている。こち亀展の会場に原稿が展示され、来場者は飾ってある原稿で「想い出の巻」を読むことができたのだ。贅沢!
原稿にはコマの外にも鉛筆でいろいろ描いてあって、秋本先生の遊び心を感じることができた。この話は両さんが派出所をいつも想っているような、連載後もずっとつながっているんだと思えるあたたかいお話。これがとても心に響いて、こち亀の200巻が発売したころは、「最終話もなんだかあっさり終わったね~」と言う人に対して「君は『想い出の巻』を読んでいないんだねぇ? あー、あれを読んでないとね~、あっさり感じるよね、私はこち亀展であれ読んでるからこの最終話もすごいしっくりきたけどさ、あれ読んでないとそう感じるのもしかたないねー、そっかー、あれ読めてないのかぁー」などとスカイツリーよりはるか上空からのマウントを展開していた。
が、ついに全人類のもとに「想い出の巻」が……! ……みんな、ついに読めて良かったね!!!というのは冗談で、ステキなお話ですのでぜひ連載ラストのお話と合わせて読んでくださいましね。