■原作で未登場だった技の映像化

 ufotableが映像化した迫力のバトルアクションは、アニメ『鬼滅の刃』の醍醐味のひとつ。もちろん『劇場版 無限列車編』の戦闘シーンもすさまじいクオリティで表現されている。

 最大の見どころは、この映画で初お披露目となる炎柱・煉獄杏寿郎の戦いぶりだろう。とくに“上弦の参”猗窩座との戦闘はこの映画のクライマックスであり、息をのむ剣戟の応酬にひきこまれた人も多いのではないだろうか。

 この戦い、原作コミックスのほうで煉獄は、炎の呼吸の「壱ノ型・不知火」「弐ノ型・昇り炎天」「肆ノ型・盛炎のうねり」「伍ノ型・炎虎」、そして奥義「玖ノ型・煉獄」を使用している。

 漫画を読んでいるときに“参ノ型”が抜けていることが気になった人もいるだろうが、劇場版では「参ノ型・気炎万象(きえんばんしょう)」がしっかりと登場。上段から振り下ろすカタチで繰り出す、燃え盛る刃を見た猗窩座が「素晴らしい、見事だ!」と称賛するほどの見事な剣技だった。

 そして、このあとに煉獄が披露した奥義「玖ノ型・煉獄」のアニメーション描写は、鳥肌が立つほどの美しさと凄みがあったのも忘れられない。

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