■見た目にそぐわぬ大食い女王・甘露寺蜜璃

 次は『鬼滅の刃』で一番の大食漢の恋柱・甘露寺蜜璃。彼女は好物の桜餅を食べ過ぎたことで髪がピンク色と緑色に、瞳の色が緑色に変わってしまったという異色のキャラクター。1日170個食べるのを8か月続けたとのことで、4万個以上もの桜餅を食べたということになる。

 また甘露寺はコミックス15巻で、炭治郎にお手製の「巣蜜(ハチミツ)を乗せ、バターをたっぷり塗ったパンケーキ」をふるまうと言っていた。「バターもたっぷり塗ってね! 三時には紅茶も淹れて パンケーキ作るからお楽しみに!」と嬉しそうに説明しており、大正時代の当時としては珍しい、おしゃれな料理にも詳しかったようだ。

 また公式ファンブックによれば、スイーツだけでなくポークカツレツやオムレツライスなどのハイカラな洋食もお気に入りとのことで、それによって彼女の食費はとんでもないことになっているとのこと。またコミックスには甘露寺がおいしそうに料理を食べている姿を見ると、食の細い蛇柱・伊黒小芭内も食欲が出ていつもより多くのご飯が食べられたというエピソードも掲載されていた。

 最後は、炭治郎の同期隊士の栗花落カナヲについて。彼女の好物については明記されていないが、本人に自覚のないクセとして、好きな食べ物や飲み物が視覚に入ると口をモゴモゴさせるところがあると明かされている。幼少期、親の虐待によって感情を失ってしまい、自己主張や考えることが苦手になってしまった彼女の無意識なクセには、どこかけなげさを感じてしまう。

 柱たちの愛した料理には、戦いから一息ついた彼らの穏やかな日常がかいま見える。彼らには、いつまでも好きなものを食べて心から笑っていてほしいと願ってやまない。

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