1988年発売のファミコン用ゲーム『ドラゴンクエスト3』でシリーズ初の転職システムが採用され、魔法使いと僧侶の呪文を両方使用できる「賢者」が誕生した。
シリーズの代表的上級職として使い勝手の良い賢者だが、現在放送中のアニメ『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』では、ゲームほどの能力はなくイマイチな職業のように描かれているような気がする。そこで本記事では『ダイの大冒険』で賢者と呼ばれたキャラクター、あるいは賢者と呼ばれるに値する能力を持ったキャラクターを紹介。本当にイマイチなのか、あらためて確認したい。
なお、本記事はストーリー最終盤までのネタバレを含むので、原作未読の方は注意してほしい。
■パプニカは賢者の輩出国! 家臣に賢者が4人
主人公・ダイにとって重要な国であるパプニカ王国は、実は賢者を4人も輩出している賢者大国でもある。
作中で初めて登場した賢者・バロンはストーリー最初期のキャラクターで、新アニメでは第2話「ダイとレオナ姫」にパプニカ王女・レオナの護衛としてダイの目の前にあらわれた。頭には宝石の入った冠をかぶり、ドラクエ3同様に長髪が特徴的ないわゆる賢者な見た目をしているバロンだったが、その正体は姫を亡き者にして権力を握ろうと画策する小悪党の一人。キラーマシンを自らの魔力で稼働させ、ダイ相手に奮戦するなど、能力は低くなかった。しかし、ダイの怒りに触れてしまい、あっさりと退場した。
さらに物語が進むと、「パプニカ三賢者」としてアポロ・マリン・エイミの3人が登場する。やはりレオナの護衛として登場するが、魔王軍の氷炎将軍フレイザードの襲撃に遭い手も足も出なかった。ただし、アポロは高度な呪文である「フバーハ」を習得しており、フレイザードも「それなりに強ぇじゃねぇか」と感心する場面もあった。
実は作中で明確に「賢者」と呼ばれて登場するのはこの4人だけ。バロンはともかく、三賢者の面々は兵士からの信頼も得ている強い存在だ。しかし、残念ながらゲームのように「魔法使いと僧侶の呪文を使える」というワクワクするほどの実力は、見られなかった。