歴代『ガンダム』作品の「奇抜すぎる武装」5選 バウ、ザクレロ、ケンプファーなど…ガンダム好きを引きつける個性的な武装とは?の画像
バンダイのプラモデル『1/550 ザクレロ』商品パッケージより引用

 宇宙空間にきらめく一直線の軌跡。美しいその光の残照は、実は強大な威力を秘めたエネルギー、ビーム兵器のきらめき。光の到達点から膨れ上がる爆発が、戦争のまっただ中であることを物語ります。

『ガンダム』シリーズの冒頭では、よくそんな光景が描かれていますね。モビルスーツ等の武装として登場する「ビームライフル」などのビーム兵器。現実世界ではまだまだ実用的な武装ではありませんが、だからこそフィクションの中の花形武装として取り上げられている側面もあるのかもしれません。

 とはいえ、『ガンダム』作品に登場する武装がビーム兵器一辺倒かというとそんなことはありません。各モビルスーツやモビルアーマーならではのバラエティに富んだ武装も、作品の魅力の1つと言えるでしょう。

 しかし、バリエーションが豊富にあるからこそ、中にはとがったデザインや奇抜な設定を持つ武装も存在。そこで本記事では、筆者が個人的に衝撃を受けた特徴的な武装を紹介したいと思います。

■下半身を遠隔操作して攻撃!?

 まず取り上げたいのが『機動戦士ガンダムZZ』に登場した可変分離モビルスーツ「バウ」です。グレミー・トトが搭乗していた印象が強い機体ですが、量産化に向けた試作機でした。

 特徴的なのは機体が分離して変形し、2機のモビルアーマーとして高速飛行が可能なこと。このとき分離した下半身の部分は、無線制御によって遠隔操縦ができる機体「バウ・ナッター」となります。

「バウ」に奇抜な武装なんてなかったはず……と思われる方も多いかもしれませんが、実はこの「バウ・ナッター」こそが最大の武装。「バウ・ナッター」の内部には1800キログラム分の積載スペースがあり、ここに爆発物を搭載することで、最大射程640キロメートルを誇る巨大ミサイルとして運用することも可能でした(なんと核弾頭も搭載可能)。

「バウ・ナッター」は、上半身にあたる「バウ・アタッカー」から無線コントロールされますが、通信が途絶えた場合は搭載されたコンピュータによる自動飛行が可能。つまり、大量の爆弾をかかえたまま自動的に攻撃目標に向かっていく攻撃も行えるワケです。

 ただし、テレビアニメ『機動戦士ガンダムZZ』の劇中では、まだテスト段階だったこともあってこうした運用はされていませんでした。ちなみに「バウ・ナッター」自体をミサイルのように使用するアイデアは、グレミー・トトの発案とのこと。

「バウ」は、のちに量産化されて配備されますが、量産型バウには分離・変形機構が削除されていたとのウワサがあります(劇中で分離・変形したのはエンドラに搭載されていたテスト機のみで、量産機が分離・変形したところは描写されていないので不明)。分離・変形をうまく扱えるパイロットがいなかった、量産化にあたってコスト面の問題から機能自体がオミットされたなど諸説あるようですが、設定上の明確な答えは出されていません。

 しかし、量産機に可変機構が採用されて、もし特攻運用が主流になったら下半身に大量の爆発物が詰まったモビルスーツを操縦して戦場に赴くパイロットはたまったもんじゃありません。運悪く流れ弾でも当たった日には木っ端みじんになりかねないので……。

 余談になりますが『機動戦士Vガンダム』の主人公ウッソ・エヴィンは、モビルスーツの下半身を切り離し、そのまま質量兵器として敵にぶつけるという戦法を見せていましたね。

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