1968年に『少年ジャンプ』という名で月2回刊誌として創刊し、翌1969年より週刊誌となって以来、熱いバトル漫画の名作を数多く送り出してきた『週刊少年ジャンプ』。『北斗の拳』『ドラゴンボール』『ONE PIECE』と、それぞれの時代を代表するバトル漫画があるが、1985年22号から連載が開始された宮下あきら氏の『魁!!男塾』も、黄金期のジャンプ人気を支えた名作のひとつで、今からちょうど30年前となる1991年8月19日発売の『週刊少年ジャンプ』35号で約6年の連載に幕を閉じた。
『男塾』といえば、不良生徒が集まるスパルタ学園・男塾を舞台にした作品。初期はギャグが強めの作風だったが、次第にバトル中心のストーリーが描かれ、主人公の剣桃太郎たちがさまざまな流派の武術の達人たちと死闘を繰り広げた。
登場人物はいずれも「友情」と「根性」を兼ね備えた魅力的なキャラばかり。そこで今回は連載終了30周年を記念して、30代から50代の男性読者200人に「憧れる好きな男塾塾生」についてアンケートを実施。もっとも読者をしびれさせた塾生は誰なのか、さっそくランキング形式で紹介したい。(アンケートサイト「ボイスノート」協力)
■根性と気合いのかたまり!仲間想いのケンカ屋
まず10.5%の票を集めて第3位に選ばれたのは、物語序盤から登場する一号生の富樫源次だ。
特別な技や武器は持たず、ドスと根性だけでどんな苦境にも立ち向かう「ケンカ殺法」を得意としたアツい男。主人公・剣桃太郎が「男塾のカオ」と評するそのすさまじい覚悟は、男塾名物の油風呂を鼻血を出しながら耐え抜くほど。
他の塾生に比べると最強キャラとは言い難い富樫だが、そもそも男塾に入塾したのは三号生と戦って命を落とした兄・源吉の仇を討つためで、トレードマークの帽子も兄の形見。「大威震八連制覇(だいいしんぱーれんせいは)」では因縁の相手である三号生“死天王”のセンクウと戦うことに。
硫硝酸の上に浮いた石の盆の上で戦うこととなったこの試合。戮家殺人拳の使い手であるセンクウに手も足も出なかった富樫だが、羽交い締めにあったタイミングで、ドスで自分の体ごと突き刺しセンクウの背中を貫いた。「俺のケンカに負けはねえ てめえにも地獄につきあってもらうぜ」と死を覚悟した攻撃で、見事センクウを撃破した。
今回のアンケートでも「根性が魅力」という人のコメントが多く、「強くないのに気合いだけで戦うところが好きです。見習うべきところがある男」(45歳・男性)、「仲間思いなところ。虎丸と迷ったが顔が渋い富樫に一票」(47歳・男性)、「特別な技もない、だが根性は誰よりもある。もっとも塾生らしいキャラ」(39歳・男性)といった声が寄せられた。