■命を賭して仲間を助けた誇り高き犬
そして14.0%の票を集めて第1位に輝いたのは、第3部『スターダストクルセイダーズ』に登場するスタンド犬、イギーである。
登場した頃はいわゆるバカ犬のように描かれていたが、実際はバカを演じることもできる利口な犬で、したたかな行動も見せた。スタンドの「ザ・フール」は砂のスタンドで、実体を持たないため物理攻撃が効かず、かなり強いとされている。
イギーの最大の活躍は、物語最終盤のヴァニラ・アイス戦。ヴァニラ・アイスのスタンド「クリーム」があまりに強く、イギーはザ・フールでDIOに成り済まし奇襲をしかけようとした。しかし、奇襲に気づいたヴァニラはザ・フールを粉砕する。崇拝するDIOの像を攻撃させたと、ヴァニラは激高。骨が折れて肺に刺さるほど、蹴り続けた。かなり痛ましいシーンとして、驚いた人もいるだろう。
そして、ポルナレフが絶体絶命のピンチに陥ったとき、最後の力を振り絞ってポルナレフを助け、死亡。ポルナレフは直前にアヴドゥルも殺されており、ヴァニラに仲間2人を奪われたことになる。
イギーのおかげもあり、勝利のヒントを得たポルナレフはヴァニラを撃破。その後、アヴドゥルとイギーの魂がえも言われぬ表情を浮かべながら、天に昇るシーンが描かれた。
活躍自体は多くないが、イギーの死亡は読者の心に大きく刺さったはず。アンケートでは、「犬が死ぬのがつらかった」(36歳・男性)、「イギーだけは死なないと思ってた。めちゃくちゃかっこいい死にざまだった」(32歳・女性)、「ヴァニラアイスが凶悪すぎた。イギーは本当にがんばった!」(40歳・男性)、「ペットショップ戦からヴァニラアイス戦までのイギーはマジでかっこいい」(28歳・男性)という声が寄せられた。
以上が3位までのキャラだが、4位以下にも悲しい死を迎えたキャラに多くの票が寄せられた。予定調和でない展開が描かれる『ジョジョ』シリーズ。もちろんアニメ化が予定されている第6部も例外ではない。ここでは多くは語らないが、第6部の物語がアニメでどう描かれるか楽しみに待ちたい。