ガンダム作品における「ガンダムタイプ」のような華々しい主役機のカッコよさは言うまでもないが、汎用的な量産型モビルスーツの無骨なメカデザインにひかれる人もけっこう多いのではないだろうか。その中でも、もっとも有名な量産型と言えばジオン公国軍の機体「ザク」シリーズだ。そこで今回は『ガンダム』シリーズを代表する量産型機体「ザク」シリーズにスポットを当ててアンケート調査を実施。ガンダムファン671名を対象に「一番好きなザク」をリサーチした。
■ガンダムタイプと壮絶な死闘を繰り広げた名機
まず第3位(67票)にランクインしたのは、「ザクII改(MS-06FZ)」。OVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』で主な活躍が描かれたザクである。
このザクII改は「ザクII最終生産型」と呼ばれる機体で、『機動戦士ガンダム』に登場したザクII(F型)に比べて大幅にスラスター推力が増加。この数値はゲルググ(MS-14A)をも上回っているが、積める推進剤の総量は変わらないため全開稼働時間は限られていた。
『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』の劇中では、“バーニィ”ことバーナード・ワイズマンが搭乗。クリスチーナ・マッケンジーが操縦するガンダムNT-1と一騎打ちの末、相討ち状態まで追い詰めた。クリスはテストパイロットで、バーニィは事前にトラップなども用意していたとはいえ、ザク1機で当時最新鋭のガンダムを相手に奮闘している。
そんなバーニィの悲しい最期も加味して、ザクII改に思い入れの強い人が多かったのかもしれない。ザクII改を挙げたガンダムファンからは「デザインが洗練されててカッコいい」「圧倒的に性能差のあるガンダムNT-1を戦闘不能に追いやる大金星を挙げたし、ホバー移動するところも好き」「ザクなのにゲルググ並の強さ。まさに遅すぎた名機にふさわしい」「量産機でハイエンド機に打ち勝つロマンを見せてくれた」などのコメントが寄せられている。