■おじさんの背後からまさかの「あんた、ちょろ過ぎ」
映画を観る前に終わった後の飲みの約束を秒で取りつけるおじさん。飲みに行ったら知識をひけらかしながらボディタッチをたくさんしてくるおじさん。林田は嫌がりながらもこんなに映画の話が出来る人はいないとその場を去ることができません。
好きな映画の話で飲み過ぎてしまい帰ろうとするところ、なぜか家のほうについてくるおじさん。そしてドアの前で「送ってきたから終電がない、始発まで部屋に上げてくれ」というおじさん。
絶体絶命のところでおじさんの後ろから、「家に何の用?」と話しかけるクール系イケメンの登場。
ここでした!! 突然現れるパターン!!
そそくさと逃げ出すおじさん。立ち尽くす林田。こいつは誰なんだと思考を回しまくった結果、隣人だと気づきます。と同時にクール系イケメンが林田に向けて第一声を放ちます。
「あんた、ちょろ過ぎ」
たまんねぇなおい!! いいこと言うのかと思ったよ!
今後の人生、言ってみたいセリフの引き出し奥に丁寧にしまわせていただきました。
この出会いがキッカケとなり林田はだんだん人間として成長していくのですが、肝心の恋愛はというとなかなか進んでいきません。でも世界観にハマり読んでいくといろんな出来事が想像もしていないパターンで起こっていくという、なんとも不思議な漫画でございます。
林田のキャラって本当に見たことないし、今まで読んできた少女漫画のセオリーが全然通用しないのです。このいい意味での我の強さが物語を予想しにくく、またドキッとするようなセリフがバンバン出てくる要因でもあります。
新ジャンル、自己啓発少女漫画といっても過言ではないかも。
自分に自信がない、周りと合わせるのも苦手とか、もしそういうことで悩んでいる人がいたらぜひ読んでみてほしい、主人公の林田を通して気づけること、そしてともに成長できるようなそんなステキな少女漫画だと思います。