4月といえば新たな出会いのある季節ですが、アニメファンにとっては新作アニメと出会う時期でもあります。2021年4月期は約70本以上もの作品が放送・配信されますが、実は昨年の4月期より10本以上多く、昨年は実際放送できた本数もガクッと下がっていたことを考えると、春の新アニメに関してはコロナ前の水準に戻ったと言えるかもしれません。関係者の皆様、ありがとうございます!
さて今回は放送が始まったばかりの春アニメの中から、オリンピックイヤーにふさわしい“マイナーなスポーツ”をテーマにしたオススメの3作品をご紹介したいと思います。
■サッカーに青春をかける女子フットボーラーの物語
最初に紹介する作品は、地方大会止まりの女子サッカー弱小校の少女たちが、サッカーに情熱を傾ける姿を描いた『さよなら私のクラマー』(TOKYO MXほか)です。
「女子サッカー」はオリンピック種目で、2011年には「なでしこジャパン」がワールドカップを制覇するなど輝かしい成績を挙げました。ただ、男子サッカーあたりと比べるとアニメ作品に取り上げられることも少ないので、今回はあえてマイナースポーツの代表としてチョイスさせていただきました。
本作は「埼玉県立蕨青南高校」の女子サッカー部が舞台。主人公の恩田希が、元日本代表であり蕨青南のOGである能見奈緒子をコーチに迎え、中学時代に活躍した選手たちを始めとする個性的な面々と頂点を目指すというストーリーです。
サッカーアニメといえば、ド派手な必殺シュートが飛び交うものを想像しがちですが、本作では地に足のついたリアルなサッカーを展開。そういう意味では地味に見えるかもしれませんが、情熱的な少女たちがサッカーに青春をかける魅力的な姿を見ることができます。
本作の原作漫画を手がけたのは、アニメや実写映画にもなった『四月は君の嘘』の新川直司氏。すでにテレビアニメ版の前日譚ともいえる中学生時代の希が描かれる劇場版(6月11日公開)の公開も決定しており、両方あわせて見ることでより作品を深く楽しめそうです。