先日、2021年7月期の新TVアニメとして『ゲッターロボ アーク』が放送されることが発表。同作品のアニメ化の情報はすでに公開されていましたが、OVAではなくTVアニメ放送が確定したということで話題になっています。しかも同シリーズ作品としては『ゲッターロボ號』(1991年放送開始)から約30年ぶりのテレビ復帰! 期待するなというほうが無理ってものです。近年はキッズ向けを除けば、ロボットアニメというジャンル自体にやや元気がなかった中での朗報ですからね。
最近の作品ではリアルさが求められるあまり、ロボットの動く原理や理由など、ややこしい設定が描かれることが多いのですが、昔ながらのロボットアニメファンとしては複雑な想いです。そのせいか、ことに昨今は合体ロボットアニメ、いわゆるスーパーロボット系の作品はとんと見かけなくなった気がします。
そこで今回は筆者の記憶に強く残っている、印象的な「合体ロボット」を取り上げてみたいと思います。
■合体ロボットの金字塔と言えば…
合体ロボットアニメの先駆けというのは、実は先ほどご紹介した『ゲッターロボ アーク』のルーツである『ゲッターロボ』です。テレビ放送は1974年4月開始。3機のゲットマシンの合体順を変更することでまったく異なる性能のロボットとなるアイデアからして、まさにエポックメイキング。原初にして金字塔といった作品で、大好きな合体ロボでした。
とはいえゲットマシンの合体機構に関してはなかなかムリヤリな点も多く、子どもながらに「そうはならんやろ」とツッコミを入れたくなるような場面も。「ゲッター線がすべてを解決するんだ」という声も聞こえてきそうですが、それはまぁいったん置いておいて……。
■当時リアルに感じた「合体プロセス」
そしてアニメファンをうならせた変形合体ロボといえば1976年4月放送開始の『超電磁ロボ コン・バトラーV(ブイ)』ではないかと思います。5機のバトルマシンが合体して巨大ロボット、コン・バトラーVになるのですが、当時にしては合体プロセスが超リアル。なんでも「ゲッターロボ」がおもちゃ化しづらい合体変形だったことをふまえ、商品化しやすく設計されたものだったとか。
そんな裏話はともかく、このリアリティのある合体変形プロセスは合体ロボットアニメ史に多大な影響を与えたのは確実でしょう。意図したものかは分かりませんが、「身長57メートル、体重550トン」というフレーズも、視聴者にロボットの“マシンスペック”なるものを印象づける役割を担っていましたよね。