■ずーっととんでもないことやってる

 このシーンのマヤをぜひ見てみてほしい、マヤの狂気の顔はとんでもないです。ねぇ、どこが平凡なん? これ1巻だよ? ずーっととんでもないことやってるよ? それでいて、読み進めていくとこんなんが薄口に感じてくるような漫画なんですよ。『ガラスの仮面』って。

 女同士の争いが怖いなーとかのレベルじゃない。ライバルの女優の嫌がらせとか、本当に殺人未遂レベルのものがゴロゴロ出てくるんですよ。いやいや、やりすぎだろ!って、何度独り言で突っ込んだか。

 月影千草はすごく簡単に説明すると、自分が過去演じた演劇界の伝説と言われている作品『紅天女』を演じられる後継者を探していて、それでこのマヤに目をつけるんですね。そして自分の持てるすべてを叩き込んでいく。それがもうスパルタなんて言葉が甘く感じるぐらい厳しいんです。厳しすぎるあまり何度も自分も死にかけてしまうぐらいの厳しさ。たまに狂気が度を超えすぎて笑ってしまうほど。でも気がつくとページをめくる手が止められないし、ガラスの仮面の世界観にどっぷり浸ってしまうんです。

 もうすべてにおいてパンチがありすぎて、僕はガラスの仮面パンチドランカーになっているのだと思います。昔の少女漫画タッチで結局どんな作品なの?って今まで思っていた方、これはもう嵐のように力強い作品です。未読の方、1巻だけでも手に取ってみてください。一気にハマること間違いなしです。一緒にマヤを応援しましょう!

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