■完結作がいよいよ公開『エヴァ』のコミック版

 続いてのおすすめは『新世紀エヴァンゲリオン』。コミックスは、同アニメのキャラクターデザインを務めた貞本義行氏によるもので、全14巻となっている。ただしこちらはアニメの原作ではなく、あくまでアニメを原作としたコミカライズ版である。

 それゆえ、テレビシリーズとはストーリーや敵である使徒の総数、最終回の展開などがだいぶ異なっている。また特に、渚カヲルの性格や、主人公・碇シンジとの関係性がアニメ版との一番の相違点と言われている。

 2021年1月23日には、2007年から続く劇場版4部作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の完結作『シン・エヴァンゲリオン劇場版』がいよいよ公開となる。これらの新劇場版も、テレビシリーズやテレビシリーズのその後を描いた旧劇用版とは大きく展開が異なっているが、多岐にわたる『エヴァ』の世界を補完する意味でもぜひコミカライズ版を読んでおいて損はないだろう。『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は、すでに初号試写会を見終えた関係者から映画の感想が続々と上がっており、「全人類観てほしい」「内容が良すぎて涙しました」といった声が並んでいる。90年代から続くエヴァの感動のラストを目撃する前に、コミックス版で世界観に浸ってみたいところ。

■アニメ版は2クール目に突入

 最後は現在『週刊少年ジャンプ』で連載中の芥見下々氏による『呪術廻戦』(既刊13巻)。2018年より連載開始し、現在累計発行部数は1500万部を突破している、今最も勢いのある注目作だ。

『呪術廻戦』は、高校生の虎杖悠仁(いたどりゆうじ)が人間の負の感情が生み出す呪いの化物と戦いながら人々を守るというストーリーで、ジャンプの王道とも言えるバトルアクションが見どころ。また、霊や呪いをテーマに扱ったダークな世界観も話題となり、じわじわ人気を拡大している。

 この作品が注目されるようになったきっかけは、衝撃の展開を迎えたアニメ5話と、人気キャラの素顔が明らかになるアニメ7話(それぞれコミックス2巻・3巻に相当)。アニメは制作会社『MAPPA』による作画力の高さが話題で、2021年1月からは2クール目「京都姉妹校交流会編」の放送が決定。それに先駆け、12月19日の「ジャンプフェスタ2021 ONLINE」では、新キャラクターのビジュアルと、日野聡釘宮理恵松岡禎丞日笠陽子といった豪華声優陣が新キャストとして加わることが発表された。

『ネクスト鬼滅』と呼ばれ、叶姉妹橋本環奈など芸能人も注目している本作は、これからさらに大きな話題を集めそう。アニメ2クール目が開始されるまでにコミックスを読んで放送に追いつきたい。

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