相変わらず新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、元通りの日常を取り戻せないままでいる昨今。そんななか、日々の癒しとしてマンガを楽しんでおられる方も多いのではないだろうか。思い通りにいかない生活の中で、いつもそばにいて、そっと寄り添ってくれる、まさにパートナーのような存在と言えるだろう。
そんなマンガの世界では、実際にパートナーについて書かれた作品も多い。あまたある恋愛マンガの先にある出来事を描いた「結婚マンガ」がそれだ。
この「結婚マンガ」というジャンルは、欧米のように、ヒーローコミックやSF的要素の多いマンガが主流の国々とは違い、子どもだけでなく、青年期を経て大人になってもマンガを楽しむ人が多い日本において、独自に進化、発展していったマンガ世界の、一つの究極のカタチと言えるのかもしれない。
そして「結婚」といえば、今年とても喜ばしい出来事が起こった。当大人気企画『ドキドキまんが道』に出演のマンガ大好きタレント・ドーキンズ英里奈(27)が、今年3月に自らの結婚を発表したのだ。
この喜ばしいニュースを踏まえ、今回の『ドキドキまんが道』では、緊急企画「結婚したくなるマンガ編」をお送りすることとなった。いろいろな視点から「結婚したくなる」魅惑のマンガたちを紹介してくれるのは、花嫁となったドーキンズと双葉社のマンガ雑誌『漫画アクション』の編集長である三田村優の両名。
今回、ドーキンズがセレクトしたのは、漫画家・あらいきよこによる著作『エンジェルリップ』(小学館)。
5歳のときにある事件をきっかけにカメラ恐怖症になり、モデルを辞めてしまった藤谷みきなが主人公の今作。10年後のある日、エンジェルリップという魔法のリップが舞い込み、これを使うと、自信に満ちあふれた性格になり、みきなはモデルの仕事に復帰するのだが……といったストーリー展開で小学館の漫画雑誌『ちゃお』にて連載。女の子読者に絶大な人気を誇った。
今作についてドーキンズは、「今まで読んできたマンガの中で一番花嫁姿の印象が強いマンガは何だろう、と考えて出てきた作品です」と話し、劇中でウエディングドレスが登場するシーンを事細かに説明、いかに胸キュンポイントが高いかを熱を込めて語った。
一方、三田村がチョイスしたのは、漫画家・水瀬マユによる著作『いとなみいとなめず』(双葉社)。
キスもしないまま結婚式の日を迎えた新婚夫婦を描く純情コメディの今作は、そんな2人が出会ったところからスタート。不動産屋で働く、女性と話すだけでも緊張してしまうような純朴な青年・純岡清が、ある日行きつけの弁当屋に現れた新人バイト・澄に一目惚れしてしまうことで始まり、2人のたどたどしくも愛らしいやり取りを描く。
また三田村は、次に紹介した原作・早美静華、漫画・青木ニカのタッグで描く『離婚日和』(小学館クリエイティブ)で、楽しいだけではない、結婚のつらい部分にも光を当てて深い考察とともにトークを展開させた。