11月17日に放送されたアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』(フジテレビ系)第81話「熱血漫画家 妖怪ひでり神」に、漫画をこよなく愛する妖怪・ひでり神が登場。その中で妖怪と人間による熱い“創作論”が展開され、「名言連発回だった!」と視聴者を大興奮させた。
今回放送されたのは“漫画好き”が高じて自分でも漫画を描くようになったひでり神が、漫画家としてのブレイクを目指す物語。ひでり神は原稿をいくつかの出版社に持ち込むも、容姿に驚かれ誰にも受け取ってもらえずに悩んでいた。そこでひでり神は、鬼太郎に代理で出版社へ持ち込むように懇願する。ところが鬼太郎は「描いているのが妖怪だってことはいずれバレる」と、ひでり神の頼みを拒否するのだった。
そんなある日、ひでり神は「週刊少年マシンガン」の副編集長・角富と出会う。角富はヒゲ面に細眉、フチナシのメガネをかけて赤いシャツにジャケットを羽織ったコワモテの男性だが、ひでり神の漫画を妖怪であるといった理由で突き返すことはせず、漫画そのものを評価。「世の中には面白い漫画かつまらない漫画の二種類しかねえ」「漫画家の見てくれなんぞなんの意味もねえんだ!」と担当編集としてひでり神を指導し始める。
その後、意気揚々と作業に取り掛かるひでり神だったが、どのネームもボツ連続。何度もボツをもらったひでり神は「俺が妖怪だからか……?」とショボくれるが、角富は「主人公の心の動きが伝わってこねぇからだ!」と一喝。あくまでも漫画そのものについてダメ出しし、「だったら人間の漫画家は妖怪が主人公の漫画を描けねぇのか? 女の漫画家は男が主人公の漫画を描けねぇのか? そういう傑作は山ほどあるぞ」「おまえには描けねぇものなんかねぇ!」と気合いを入れ、ひでり神とともに漫画を一緒に作り上げていった。
「『熱血漫画家 妖怪ひでり神』というタイトルから、予告段階では“バカ回だろう”という声が多かったのですが、まるで『バクマン』や『重版出来』のような激アツな展開で、放送後は“ここ最近で一番よかった”“めちゃくちゃ感動した”という感想が目立ってました。また作中でひでり神と角富が立ち上げた新連載『ロケットメン』はおそらく水木しげるさんの初期作『ロケットマン』のオマージュでしょう。細部にまでアニメスタッフのこだわりが詰まった名作回でした」(アニメライター)
人間と妖怪が協力し合ってひとつの漫画を作っていく姿に、視聴者からは「バカ回かと思ったら名言連発回じゃねえか!」「角富さんめちゃくちゃいい人……アツい!」「作品をしっかり評価する角富さん本当に良い人」「心に響くセリフのオンパレードだったわ」「今上司にしたい人間ナンバー1ですね」といった反響が続出した。
何かを作り出したいという気持ちに、人間や妖怪といった壁は無いのかもしれない。