10月13日に放送された『ゲゲゲの鬼太郎』(フジテレビ系)で、現代のペット問題を風刺するエピソードが登場。ネット上で「朝から重いテーマ」と話題を集めた。
この日放送された第77話「人間消失! 猫仙人の復讐」では、とある町で人々が姿を消し始めたという依頼が鬼太郎のもとに舞い込む。そこでねこ娘とともに町を訪れた鬼太郎は、人間が猫の姿に変えられ、狭い檻に閉じ込められている様子を目にする。そこに事件の元凶である妖怪・猫仙人があらわれ「これは罰なのだ!」と警鐘を鳴らした。
顔中に毛を生やし、そこにつぶらな瞳をのぞかせる猫仙人は、ねこ娘に向かって「おまえも猫妖怪の一員なら知っているだろう、人間がいかに猫にひどいことをしてきたか」と問いかけると、現代では猫がペットとして「売り買いできる命」になっていることを告発。無秩序に猫を増やして飼育を放棄する“多頭飼育崩壊”の問題や、安く商売するために狭いところで猫を飼い、余分な猫は殺してしまう悪徳ペット業者の存在について怒りを見せた。
ねこ娘は、「あんたの考えは間違ってない。でもやり方が間違ってる」と倒すことを決意したが、その後、檻から無事に助け出したペット業者たちは逆上。「法律上“物”と同じだ!」「動物虐待? ペット売って何が悪いんだよ!」と叫んでそれぞれが帰っていった。
徹底的に人間のエゴを描き出した今回のエピソードに、視聴者からは「胸糞悪い」といった感想が続出。「日曜の朝からイヤ~な話で最高だ」「ペット業界と人間の闇について考えさせられる回だった」「最後まで改心しない人間がいるのが本当にリアルだし、心が痛い」「なんてやりきれない話なんだ……」「ねこ娘ちゃんがかわいそう」といった声が上がった。
放送終了後にはアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』公式アカウントがツイッターを更新。「朝から重いテーマをぶつけてしまい恐縮です。アフレコ時、ねこ姉さんこと庄司さんも沈痛な面持ちでした」とねこ娘の声優を務める庄司宇芽香のアフレコ時の様子を明かした。
現代社会のさまざまな問題に正面から切り込んでいく『ゲゲゲの鬼太郎』。その切れ味はまだまだ衰える気配がない。