ディズニーのマーベル・スタジオとソニー・ピクチャーズが、これから製作される映画『スパイダーマン』の契約条件をめぐって対立していると海外メディアで報じられ、世界中に衝撃が走った。
その争点は、ディズニーが『スパイダーマン』の映画について“50対50”の資本関係を求めている一方、ソニーはこれまでと同様“公開初日の5%”の配分を維持したいといった、「利益分配の方法」に関するもの。これを受けて世間では、スパイダーマンが今後のマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品から離脱してしまうのではという懸念の声が上がった。
「MCUは今年4月に日本で公開となった『アベンジャーズ/エンドゲーム』の公開で1つの完結を迎えたため、これからの新たな作品にとってスパイダーマンは非常に重要な存在です。また、彼がもしも離脱したとすれば、ソニーも『アベンジャーズ』と無関係のスパイダーマンは作りづらくなってしまうでしょう。スパイダーマンは日本人にとって特になじみの深いアメコミヒーローなので、今後の展開を心配するファンも少なくありません」(映画ライター)
しかし事態は一転、ソニーが「マーベルとソニーの対立報道は“誤解”」であると声明を発表。交渉はケヴィン・ファイギ(マーベル・スタジオ社長)のフランチャイズへの関与についての話し合いだったと明かし、今後制作される『スパイダーマン』の映画にケヴィン社長がプロデューサーとして関与しないことを認めたのだ。
ソニー側はスパイダーマンのMCU離脱とは関係なく、ケヴィン社長の負担を軽減させるための判断だと推察。「ケヴィンは素晴らしい人物で、私たちは彼の助言や指導に感謝していますし、彼が導いてくれた道筋をありがたく思っています。その道筋は、今後も私たちが進んでいくものです」ともコメントしている。
「とはいえ、ソニーは“利益分配の方法”に関する問題については言及していません。実際に契約条件をめぐった対立があったのかは不明で、発表はケヴィン社長についての件のみでした。『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』が大ヒットしたこのタイミングでの報道ということもあり、多くのファンが困惑しているのではないでしょうか」(前出の映画ライター)
ネット上には、「これからの『アベンジャーズ』にスパイダーマンいないとか考えられない! ちゃんと安心させてほしい」「これだとマジでスパイダーマン離脱ありそうで怖い」といった声も。
また今回の報道を受けて、MCUでホークアイを演じるジェレミー・レナー(48)は、自身のインスタグラムを通してメッセージを送信。「ヘイ、ソニー。僕らはスパイダーマンがスタン・リーとマーベルのもとに帰ってほしいんだ。プリーズ」と懇願している。
はたして今後のMCU作品はどうなっていくのだろうか。世界中が見守るこの騒動。さらなる続報に注目したい。