7月28日に放送された『ボクらの時代』(フジテレビ系)に声優の野沢雅子(82)、田中真弓(64)、山寺宏一(58)の3名が出演。野沢が、声優生活の中で感じたという“アニメの持つ力”について語る場面があり大きな話題を集めた。
野沢は「“アニメの力”って何なんだろうなと思うときあるんですよね」と語り始め、ある年の2月、アニメ『ドラゴンボール』が大好きな少年の父親から手紙をもらったというエピソードを語った。その手紙には、「息子は病気で2月いっぱいもちません。“ドラゴンボール”が大好きだから、色紙にサインをいただけませんか?」とつづられていたという。
そこで野沢はサインだけでなく、自身の演じる孫悟空の声をテープに吹き込んで少年にプレゼントしたという。野沢が少年に呼びかけ、「オッス! オラ悟空」「ぜってぇに来いよ、オラが劇場で待ってっからな。約束だぞ!」というテープを贈ると、のちに父親から手紙が届き、「息子が奇跡を起こして見られました。本当にありがとうございました」という報告があったのだとか。
映画は8月公開だったが、悟空にパワーをもらった少年はイスに座って映画を鑑賞。少年はその翌日に亡くなったという。野沢のもとには父親からの手紙とともに医者からの手紙も添えてあり、「僕たちは勉強をして、それで人の命を少しでも永らえようとか、生きさせようとして、お勉強してやってるんだけどそれもできなくて。アニメの力って何なんでしょう? 僕、今知らされました」と書かれていたという。
野沢は、少年の起こした奇跡に驚いたそうで、「すごいな“アニメの力って”ってそのとき、すごく感じたんですよね」と告白。話を聞いていた山寺も、アニメは子どもにとって特別な力があると共感していた。
放送を見ていた視聴者からは「感動した」という声が続出。ネットでは「感動で朝から泣いてしまった」「科学じゃ説明できないことってあるんだな」「すべてのエンターテイナーが目指すべきところだと思う」「確かに悟空からみんなパワーをもらってた」と、あらためてアニメの持つ力を実感したようだ。
日本が世界に誇るアニメーション。これからも、私たちが守るべき文化であることは言うまでもない。