昭和ウルトラマン「地球を滅ぼしかけた」真の強敵たち あわや人類滅亡のヤバすぎる危機…の画像
DVD「ウルトラマンタロウ VOL.6」(デジタルウルトラプロジェクト) (C)1973 円谷プロ

 1966年放送の『ウルトラQ』から始まった昭和『ウルトラマン』シリーズでは、ウルトラ兄弟たちが数々の怪獣や宇宙人と激闘を繰り広げ、最後は地球の平和を守りきった。

 ただ、中には人類滅亡の一歩手前の危ういところまで追い詰めた強敵もいる。今回は地球がどの程度まで脅かされ、どのように危機を脱したのか。人類とウルトラ兄弟の奮闘を交えつつ振り返ってみたい。

 

※本記事には各作品の内容を含みます。

■あらゆるエネルギーを吸収して巨大化する怪獣「バルンガ」に打つ手なし!?

 最初に紹介するのは、1966年放送の『ウルトラQ』第11話に登場した風船怪獣「バルンガ」だ。

 土星から帰還中のロケット・サタン1号が着陸寸前に燃料切れを起こし、墜落するという事故が発生。惨事の直前、宇宙飛行士は風船のような怪獣を目撃していた。この怪獣こそバルンガである。

 地球上で発見されたときのバルンガはサッカーボール大のグニャグニャした物体だった。しかし、東京都内に持ち込まれるとどんどん大きくなり、周囲のあらゆるエネルギーを吸収して巨大化することが判明する。

 実は20年前にバルンガを発見し、学会に発表していた奈良丸明彦博士という人物がいた。その奈良丸博士は、バルンガを成長させつづけると地球滅亡の危機に直面すると判断し、殺処分していたのである。

 そして再び地球に現れたバルンガは、エネルギーを吸収することで小さな雲くらいの大きさまで成長。戦闘機による攻撃も一切受けつけず、打つ手がなかった。そこで合同対策本部は都内への送電を中止し、あらゆる動力の使用を禁じた。

 その後、日本に台風が上陸し、人々はバルンガを吹き飛ばしてくれることを期待する。しかし、バルンガはその台風のエネルギーすら飲み込み、ますます巨大化してしまう。

 最後は奈良丸博士の発案で、国連が発射した衛星ロケットを爆発させ、宇宙空間に人工太陽を形成。それに吸い寄せられるように、バルンガは空へと消えていった。

 奈良丸博士は、このバルンガについて「神の警告」と表現した。ただ浮かんでいるだけなのに人類に危機的状況をもたらし、最終的に倒すことすらできなかった。まさにバルンガは、驕り高ぶった人類に警鐘を鳴らす存在だったのかもしれない。

■仲間を裏切っていなければ……地球を破壊する寸前まで迫った「マゼラン星人」

 地球を壊滅寸前まで追い詰めながら、思わぬ出来事のおかげで果たせなかった宇宙人もいる。それが1968年放送の『ウルトラセブン』第37話「盗まれたウルトラ・アイ」に登場した「マゼラン星人」だ。

 円盤で飛来したと思しき謎の少女を捕らえようとした時、逆にモロボシ・ダン(ウルトラセブン)が襲撃され、変身に必要なウルトラアイを盗まれてしまう。実はこの少女は、マゼラン星からやってきた工作員の「マヤ」だった。

 数日後、マヤの居場所が判明し、ダンが接触。テレパシーによる会話で、マヤはウルトラアイの強奪が任務だと明かす。さらに、地球侵略が目的だったのか問われると、マヤは「こんな狂った星を? 見てごらんなさい、こんな星。侵略する価値があると思って?」と言い放つ。つまり、マゼラン星人は地球の破壊を狙っていたのである。

 その一方で、マヤは「迎えはまだか」とマゼラン星にメッセージを送りつづけていたが、返信はなし。やっと返ってきたメッセージは、すでに恒星間弾道弾が発射され、迎えに行く猶予はないという、マヤを見捨てる内容だった。

 7時間後に地球に到達する巨大な恒星間弾道弾を迎撃するため「ウルトラ警備隊」が出動。だが、いくら攻撃しても弾道弾はビクともしない。その間、ダンは再びマヤと会っていた。

 「誰もこない。君ははじめから見捨てられていたんだ」と告げるダンに、マヤは呆然。共に地球で生きようと提案するダンに、マヤはウルトラアイを返す。そのおかげでダンはウルトラセブンに変身し、弾道弾の中に潜り込んで軌道を変えることに成功。一方のマヤは、自ら命を絶つのだった。

 結局、弾道弾はウルトラセブンでも破壊できないほどの兵器で、マゼラン星人の科学力は計り知れない。今回の侵略では、マヤを捨て駒に使ったことが結果的に作戦失敗につながったが、一歩間違えれば地球に弾道弾が直撃し、人類は滅亡していた可能性も十分ありえた。

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