■最終決戦でも肝に! 血鬼術によってカメラ役も担う

 各地で任務をこなす隊士たちにとって、鎹鴉はなくてはならない存在だ。そして物語の最終局面である「無限城編」では、これまで以上に重要な役割をこなしていた。それは先代・耀哉の死後、若くして当主となった産屋敷輝利哉の“眼”となり、戦況をリアルタイムで伝えるカメラのような役割である。

 無限城は、上弦の肆・鳴女が招き入れないかぎり入ることのできない異空間。鬼殺隊は耀哉の自爆によって重傷を負った鬼舞辻無惨とともに、鳴女が捕捉していた隊士や柱が引きずり込まれるかたちで最終決戦に臨んだ。

 この時、優秀な鎹鴉たちは無限城への入り口が閉じる寸前に内部への突入に成功。そして、同じく無限城へ侵入していた鬼・愈史郎の血鬼術が施された紙の“眼”を貼りつけることで、鴉と輝利哉は視界を共有し、戦場全体を俯瞰的に捉えることを可能にした。

 この“眼”で得た情報をもとに、輝利哉は的確な指示を隊士たちに出していく。また、上弦の弐・童磨との激闘の末に命を落とした胡蝶しのぶの訃報を伝えたのも鴉であり、離れた場所で戦う隊士たちに戦況を正確に伝える本来の伝令役としても、その能力を最大限に発揮していた。

 鬼が支配する空間での戦いにおいて、戦況を正確に把握することは極めて重要だ。空を飛び、鬼の警戒網をもかいくぐることができる鎹鴉は、偵察、視界共有、そして伝令と多岐にわたる任務をこなし、この上ない働きを見せたのである。

 

 ただの鴉でありながら、優秀な能力で隊士を支える鎹鴉たち。主人を深く想い、命がけで任務を遂行する姿からも、彼らが単なる伝令役ではないことが分かる。

 厳しい戦いとなる「無限城編」では、より彼らの活躍が描かれるだろう。そんな鎹鴉たちの知られざる活躍にも注目して作品を読み返してみると、新たな発見があるかもしれない。

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