■佐々木と山田の8年前のエピソードに「神回」の声続出!『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』
『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』は、『月刊ビッグガンガン』(スクウェア・エニックス)で2022年から連載中の地主氏原作の漫画作品をアニメ化したもの。仕事に疲れた45歳の会社員・佐々木が、スーパーで働くロック風の服装をした田山と交流を深めていくラブコメディである。
スーパーの裏という何気ない場所で、煙草を介して少しずつ距離を縮めていく2人のゆるく心地よい会話が魅力の本作。しかし佐々木は、心の支えとしているスーパーの癒し系店員・山田と、いつも一緒に煙草を吸っている田山が同一人物であることに気づいていない。
佐々木の鈍感さとそれをからかう田山のやり取りが人気を集め、SNSでは「2人の雰囲気が好き」「癒される~」とコミカルな大人の日常劇が好評だった。そんな穏やかな会話劇に深みを加えたのが、山田と佐々木の8年前を描いた第6話のエピソードである。
実は当時の山田は笑顔を作るのが苦手で、粘着質なクレーマーから執拗に怒鳴られていた。そんな彼女を助けたサラリーマンが、若き日の佐々木だったのだ。
レジが早くて丁寧だと自分の仕事を認めてくれた佐々木の言葉は、笑顔を作る努力を続ける山田の支えとなり、現在の癒やし系店員「山田さん」へとつながっていく。そんな2人の意外な過去が明かされた第6話は、「神回だった」「ここにきて急展開すぎる!」とSNSでも感動したという声が続出した。
また、健康診断をきっかけに佐々木が禁煙を決意。もう一緒に煙草を吸えなくなるかもしれないと考えた田山が、自分の正体を明かしかける場面も描かれ、現在の2人の関係にも変化の兆しが現れている。
今後、佐々木は相手の正体に気づくのか、そして2人の関係がどうなるのかも注目したい。
■瑞佳の時間がついに動き出す『グロウアップショウ ~ひまわりのサーカス団~』
最後に紹介するのは、A-1 Picturesと同社の社内レーベルであるPsyde Kick Studioが制作するオリジナルアニメ『グロウアップショウ ~ひまわりのサーカス団~』。昭和30年代ごろの高度経済成長期の日本を舞台に、サーカスが娯楽の中心として人々の生活に溶け込んでいる様を描いている。
本作の主人公は、サーカスの天才でありながらサーカスが嫌いで、空気を読まずにズバズバと物を言う少女・鶴巻瑞佳。最高峰のサーカス団のみが参加を許される世界の祭典「キルクスコレクション」への出場をかけ、各地の一座がしのぎを削る物語が展開される。
序盤は独特な題材と瑞佳のキャラクターの濃さで視聴者を引き込み、「瑞佳のキャラがクセになる」「サーカスを題材にここまで面白くなるとは思わなかった」といった反応が多く見られた。
各キャラの背景が丁寧に描かれてきたが、第6話と第7話では、瑞佳が伝説のロータスサーカスのスター・ブラックロータスの娘であることを仲間たちが知ることになる。さらに、早くに母親を亡くした瑞佳にとって、ロータスサーカスの仲間こそが家族だったにもかかわらず、父・ブラックロータスが一座の解散を決めた過去も語られた。
ロータスサーカスの舞台に立つ夢と居場所を奪われた瑞佳が、サーカスへの思いそのものを封じ込めていたという過去が明かされ、SNSでは「瑞佳がかわいそうすぎるよ…」「ここにきてめっちゃシリアスだな」「続きが気になる」といった感想が目立った。
そんな過去にとらわれていた瑞佳だが、ひまわりサーカスの仲間たちとの出会いによって、前向きに動き始めている。今後、一座が存亡の危機をどのように乗り越え、「キルクスコレクション」への道を切り開いていくのか。終盤の展開から目が離せない。
序盤ではキャラクターや世界観を丁寧に描いていた3作品が、中盤に差しかかり、それぞれの物語が大きな転換点を迎えた。後半戦をより楽しむために、今からでも視聴してクライマックスに備えることを推奨したい。


