公開当初から大きな話題となり、興行収入を伸ばし続けている劇場アニメ『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』。8月10日に公開された、原作者であるイラストレーター・ナガノ氏のロングインタビューでは、制作エピソードや映画に登場するキャラクターの誕生秘話など、様々な質問と回答が公開された。その中では、見どころの1つとして「メインでしゃべっているキャラクター以外がうしろで動いているところ(特にうさぎ)なども見どころです」と語られている。
ここで名前が出た「うさぎ」というキャラクターは、原作でも圧倒的に人気の高いキャラだ。基本的にちいかわ・ハチワレと一緒に行動しているが、人語は喋らず「プルャ」「ウラ」「ヤハ」「フゥン」「ハァ?」などという奇声を発する、テンションの高い破天荒なキャラである。また、みんなが真剣な時に1人で寝ていたり、周囲の話をよく聞いていないような行動をする場面も多い。
しかし、単に周りに迷惑をかける振り回し系のキャラかと思いきや、実は作中の誰よりも天才肌で要領がよく、気づけば周りのみんなを助けることもしばしばだ。
映画でも、ナガノ氏の言う通り画面の端に注目すると、他のキャラがしないような、周囲に目を配った有能な働きをしていることに気づくだろう。
映画で初めてうさぎを見た人は元気でうるさい自由なだけのキャラだと思うかもしれないが、偶然なのか意図的か、原作の漫画でもとんでもなく有能な動きをしている。今回は、そんなうさぎの“ガチ有能”エピソードを紹介したい。
※本記事には作品の内容を含みます
■ちいかわとハチワレをクールに救う
まずは、「山姥編」と呼ばれている長編ストーリーから。このエピソードは、ある日「マロングラッセ」の森にいたちいかわ・ハチワレ・うさぎが罠にかかってしまうところから始まる。そこを偶然助けてくれたのが謎のお婆さんだった。
お婆さんは食事にお風呂にと色々もてなしてくれるが、読者から見ると彼女はどうにも怪しく、『ヘンゼルとグレーテル』の童話がチラついてしまう。いつお婆さんが豹変するのかとハラハラする展開が続いた。
そんなことも知らず、ちいかわたちはお礼に朝食作りを手伝おうということになり、うさぎも山菜やキノコをとってきていた。そして朝食後、やはりお婆さんはちいかわたちに襲いかかってくる。
しかしうさぎが入れたキノコの中には毒キノコが混ざっており(よく見ると1つだけ紫色のキノコがある)、それを食べたお婆さんが気絶したため見事ピンチから逃れるのだった。
実はうさぎは作中で難関資格とされる「草むしり検定2級」を持つ実力者。ちいかわとハチワレが所持しているのは5級であることからも別格である。この時は、その知識を遺憾なく発揮したのだろうか?
ちいかわとハチワレは最後までお婆さんの危険性にまったく気づいておらず、そういう意味でもうさぎのクールさがより際立っていた。


