■鍵となる2人の人物

 充が突然姿を消し、その後帰ってきた理由を知るための鍵となりそうな人物は2人いる。1人はもちろんあずさ、そしてもう1人は充の喫茶店で働く直人(高橋文哉さん)だ。

 あずさに関しては、第5話にて「教会の施設」で育ったことが判明。当時のことを知る平岡光江(宮地雅子さん)は「“あの”あずさちゃんが結婚して子どももいるなんてびっくり」と繰り返していた。あずさが働いていた古書店の店主・宮内幸次(リリー・フランキーさん)は平岡とは顔見知りらしく、彼もまたあずさについて「あの子がね」と同調するようなことを口にしていた。

 あずさに両親がいないことは第2話の時点で語られているが、「“あの”あずさちゃん」と強調する発言は、彼女に複雑な過去があることを示唆しているようにも思える。充も施設育ちではないものの家族と疎遠であることが語られていることもあり、いまだ謎に包まれた2人の過去がやはり、あずさと充の関係、そして充の失踪につながってくるのかもしれない。

 また、充のスマホのメモ帳に残されていた「長野県の住所」にも謎は残る。第5話冒頭では、その住所にある住宅を訪問した咲子によって、充とまったく無関係の場所であることが語られた。だが、充がわざわざこの住所を記していたのはまぎれもない事実。充、あるいはあずさと関係のある場所である可能性は残されている。

 

 一方、充の喫茶店の留守を預かる直人は、彼が失踪してからも、ひそかに連絡を取り続けていた存在。電話での断片的な会話から察するに、裏の事情まですべて知っていてもおかしくはない。単なる雇用者と被雇用者にしては距離が近すぎるようにも思え、直人の素性も含め、2人の関係性そのものが謎のひとつと言える。

 そんな彼は、第5話で喪服を着て長野に現れている。その前に電話で、「咲子さんには言わなくていいんですか」「だったらなおさら行きます」「日曜ですよね」と話していることを踏まえると、やはり充の周辺での出来事だと思われる。おそらくは、充が関係する葬儀に参列したのだろう。この葬式が誰のものだったのかも、今後の鍵となってくるはずだ。

 

 第6話ではついに、充と咲子、そして樹生の3人がはじめて顔を合わせることになる。充の口からようやく真実が語られるとあって、最初から最後まで目の離せない回となりそうだ。

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