■奥深い接待ゴルフの世界にご案内「リアルゴルフの巻」
ビジネスにおいて上司や取引先をゴルフでもてなすことを「接待ゴルフ」というが、コミックス第162巻収録の「リアルゴルフの巻」では、この接待ゴルフをテーマにしたテレビゲームが登場。この極めて斬新なゲームで、派出所メンバーがおおいに盛り上がる様子が描かれた。
ゴルフゲームのトップメーカーが開発したというそのゲームを、両さん、中川圭一、秋本・カトリーヌ・麗子という、おなじみのメンバーがプレイすることに。
ゲームのスタート地点は、当然ゴルフ場のコース……ではなく、なんとゴルフ場の玄関。ハイヤーで到着したゲストの政治家をいかに丁寧に出迎えるかが最初のミッションであり、完璧な対応を見せた両さんだけがポイントを獲得する。これぞ「接待ゴルフのゲーム」だと、思い知らされるのである。
その後も、「ゲストのナイスショットを超えてはならないが、手加減しすぎても怒られる」「プレー後も高級焼肉やクラブでゲストをもてなす」といった、接待ゴルフならではの極めて繊細なミッションが続く。
これらを難なくこなす両さんと、前代未聞のゲームに振り回される中川や麗子との対比が続いた。堂々とワイロを渡す行為をとがめられた両さんが、「これが接待だろうが」と開き直って一喝する勢いがたまらない。
もちろん、それらは接待ゴルフを誇張したフィクションではあるが、両さんの言動を通して、接待ゴルフの真髄(!?)を垣間見たような気にさせられるから不思議だ。
今後、接待ゴルフに参加する予定がある方は、本エピソードを読んでおくとためになるかもしれない。なお、作中で描かれる違法な部分は参考にしないように……。
今回紹介した『こち亀』ならではのオリジナルゲームは、もちろん架空のものである。しかし、その一部の要素には、現実と通ずる部分も見受けられた。
たとえば、オンラインで遊べるMMORPG(多人数同時参加型オンラインRPG)では、メインのRPGだけでなく、釣りやクラフトといった別ジャンルのコンテンツが盛り込まれるのも今や当たり前である。また、パロディや正式なコラボレーションというかたちで、有名作品のキャラクターが垣根を越えてひとつのゲームに集結するのも珍しくなくなった。
そうした観点から見れば、両さんが楽しんだ奇想天外なオリジナルゲームもまた、時代を先取りしていたといえるのかもしれない。


