■能ある鷹は爪を隠す鮫谷浩二
劇場版28作目『隻眼の残像』のゲストキャラとして登場した鮫谷浩二は、毛利小五郎の刑事時代の同僚で、「ワニ」の愛称で呼ばれる男である。彼は八ヶ岳連峰未宝岳で起こった雪崩事故について調べており、その件で小五郎に連絡をとった。しかし、久しぶりの再会直前、彼は何者かによって射殺されてしまう……。
鮫谷は一見冴えない男で、「刑事総務課・改革準備室」という地味な部署で働いていた。そのため、いわゆる「窓際族」のようにも見えたが、実は公安警察の人間で、ずっとそれを隠しながら動いていた。
おまけに公安の中でも「隠れ公安」と呼ばれる存在で、普通の警察官を装いながら公安の職務も兼任していた。それだけ重要な任務を担っていただけに、相当優秀な人物であるのは間違いないだろう。
ちなみに、テレビシリーズでは本作の後日談「秘密の残像」(1161話)が放送された。亡き鮫谷が婚約者に渡せなかった指輪を、後輩の沢渡が届けるというストーリーで、鮫谷がどれだけ良い人間だったのかが間接的に伝わってくるエピソードだった。
隠れ公安というレアな存在ながら、実際のところどれほど有能だったのかは詳しく描かれなかった鮫谷。わずかな登場シーンにもかかわらず、人柄の良さもにじみ出ていただけに、もっと深掘りしてほしかったキャラクターである。
また小五郎と旧知の仲ということもあり、もし生きていればコナンたちの助けにもなってくれたことだろう。
このように劇場版『名探偵コナン』には、出番はわずかでも印象に残っているゲストキャラが少なくない。登場からかなりの年数が経ってからも、ファンのあいだで語り継がれる者もいる。あなたの心に深く刻み込まれているゲストキャラは誰だろうか。
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