■ターニャのゲス顔が帰ってきた!『幼女戦記II』
ふたつ目の作品は、小説投稿サイト「Arcadia」にて2011年から連載されたカルロ・ゼンさんの小説が原作の『幼女戦記II』。かつてエリート会社員だった男が、神を自称する「存在X」によって幼い少女ターニャ・フォン・デグレチャフへと転生。戦火に包まれる帝国で航空魔導師として生き抜く戦記ファンタジーである。2017年以来となる続編シリーズ放送ということもあって、ファンからの期待も非常に高かった。
緻密な軍略や命の奪い合いが繰り広げられる戦場のリアリティ。幼い外見とは裏腹に冷徹さを秘めたターニャの強烈な個性で高い人気を獲得した本作。第2期の第1話では、新たに編成された「サラマンダー戦闘団」を率いることになったターニャが激戦の最前線へ送り込まれ、不条理な戦況に頭を抱えながらも冷静な判断力で苦境を切り抜ける展開となった。
魔導師たちの立体的な空中戦、砲撃や爆炎が入り乱れる迫力満点の戦闘描写は第1期以上ともいえる密度で描かれ、“幼女の皮を被った化け物”ことターニャの容赦ない無双シーンも圧倒的な臨場感で表現された。
また、作品の定番となったドアップで映し出されるターニャのゲス顔も健在で、SNSでは「作画エグすぎる」「ターニャの顔芸が帰ってきた!」「キレッキレやな相変わらず」と絶賛の声が相次いだ。
1話終盤では部下の失態へのいら立ちを我慢し、ふだんの姿から想像できない狂気じみた笑顔で話すターニャのシーンに「怖いよう…怖いよう…」「声優さんってやっぱすげえ」「声色の使い分けすごすぎる」と、ターニャ役を務める声優・悠木碧さんの演技に対する称賛も目立った。いきなり高いクオリティを見せつけた第1話に、約9年ぶりに画面に帰ってきたターニャのさらなる活躍を予感した視聴者も多いはずだ。
■クレイジーな恋愛模様と怒涛のギャグが押し寄せる『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』
最後の作品は、中村力斗さん原作、野澤ゆき子さん作画の同名漫画をアニメ化した『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』。主人公の愛城恋太郎が高校で出会う「運命の100人」全員を幸せにしなければ、彼女たちが命を落としてしまうという前代未聞の設定が魅力のラブコメである。
『100カノ』の愛称で親しまれ、第1期から2期にかけて常識を破るギャグとヒロイン全員へ本気で愛を注ぐ恋太郎の誠実さが高い支持を集めた。第3期では、恋太郎の中学1年生のいとこ・伊院知与が12人目の運命の人として新たな彼女に迎えられた。
本作らしい狂気と笑いを見せつけたのが、冒頭のテレビ番組「恋話、聞いてイイですか?」の街頭インタビューのシーンである。インタビュアーが目をつけた女子の団体は全員、恋太郎の彼女たちであり、一般人では共感できないエピソードを各々が披露する。
「彼氏の好きなところは?」という質問に対し、「こぼした紅茶を空中ですべて吸い上げてくれた」「新薬の実験台になってくれた」「本を記憶するために全身に文字を入れてくれた」といった常識外れの恋太郎の行動が飛び出し、インタビュアーが軽快にツッコミを入れるハイテンションなやり取りが延々と続く。メタ発言やパロディーのオンパレードとなり、OP曲が流れたのは本編開始から10分以上が経過してからだった。
そんなハチャメチャな展開に、SNSでは「自由すぎる」「OPぜんぜん始まらなくて笑った」「今期の狂気枠」といった反応が見られた一方、「これぞ100カノ」「これだよこれ!!」と絶賛する声も多かった。初回から作品の持ち味を存分に発揮した滑り出しといえるだろう。
いずれも前シリーズからのファンの期待を裏切らない完成度を見せた3作品。このほかにも、夏アニメには『逃げ上手の若君』第2期、テレビアニメ最終クールとなる『BLEACH 千年血戦篇-禍進譚-』などの放送もある。今年の夏は、話題作の「その後」が存分に楽しめるクールとなりそうだ。
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