『名探偵コナン』『まじっく快斗』の重要人物…!? 初代怪盗キッド・黒羽盗一とはいったい何者なのかの画像
青山剛昌『名探偵コナン』55巻 (少年サンデーコミックス)

 青山剛昌氏による『名探偵コナン』は100巻を超える既刊がある長寿シリーズで、作中に多くの謎や伏線がちりばめられていることで知られている。特に主人公・江戸川コナン(工藤新一)が追う「黒ずくめの組織」に関連する謎はいまだ多く残されており、今後それらがどう解明されていくのかが最大の見どころだ。

 そんな中、ファンのあいだで近年注目を集めているのが、黒羽盗一の存在である。盗一は「怪盗キッド」こと黒羽快斗の父親で、もともとは同じ青山剛昌氏の別作品『まじっく快斗』の登場人物だが、『名探偵コナン』にも何度か登場。何人かの主要キャラクターと深いつながりがあることから、今後作中で重要な役割を果たすのではないかと期待されているのだ。

 

※本記事には作品の内容を含みます。 

■『まじっく快斗』で語られた盗一の活躍と最期

 黒羽盗一の人となりや活躍については主に、黒羽快斗を主人公とする『まじっく快斗』の中で語られている。盗一を理解するうえで何より重要なのは、彼が「初代怪盗キッド」だったという事実だ。盗一は表向き、天才魔術師とも称された世界的なマジシャンだったが、その裏で怪盗として暗躍していた。

 彼が怪盗になったそもそもの理由は、後に妻となる「怪盗淑女(ファントム・レディ)」こと千影を引退させ、その存在を世間の記憶から消し去るために、彼女を上回る大怪盗として活躍しようとしたことにある。そして国際犯罪者番号(シークレットナンバー)から「怪盗1412号」と呼ばれるようになり、『名探偵コナン』では、その数字を工藤優作が「KID」と誤読したのをきっかけに「怪盗キッド」の愛称で知られるようになったとされている。

 しかし怪盗を続けるなかで、伝説の宝石「パンドラ」に手を出した盗一は、それを狙う謎の犯罪組織に目をつけられてしまう。そしてマジックショーでのパフォーマンス中、事故に見せかけて殺害されてしまった……。その事実を知った息子の快斗は、盗一の代わりに2代目怪盗キッドとなり、自らが活躍することで犯人を突き止めようと考えたのである。

■新一やベルモットと意外な接点が?

 盗一は『名探偵コナン』の回想シーンにも登場しており、工藤新一や黒ずくめの組織の幹部・ベルモットとも意外な接点がある。

 まず新一は小学生の時、盗一が作成した暗号を解いた経験がある。このエピソードはコミックス第55巻収録の「工藤新一少年の冒険」で描かれた。

 学校の図書館に現れた謎の人物からの挑戦を受け、宝探しの謎を解き明かすことになった新一。これは実は、盗一が優作に向けて「メッセージ」を送るために仕込んだことだった。新一が父に相談すると踏み、子どもにはとても解けない暗号を出して、優作に届くように目論んだのだ。

 新一がその事実に気付いたのは、10年が経過しコナンの姿になってから。一方の優作は当時からその事実に気づいており、すぐさま盗一にメッセージを返していた。

 ベルモットと盗一の関係が示唆されたのは、コミックス第34巻・第35巻に収録された「工藤新一NY[ニューヨーク]の事件」だ。新一の母・工藤有希子の話によれば、シャロン・ヴィンヤード(ベルモットの表の顔)が持つ高度な変装術は、もともとは役作りのために「有名な日本の奇術師(マジシャン)」から教わったものだという。ちなみに、有希子も同じ人物に弟子入りしており、そこでの交流を通して彼女とシャロンは仲良くなった。

 このマジシャンについて具体的な名前は明かされていないが、工藤有希子と盗一の間に交友関係があったことから考えても、彼と見てまず間違いないだろう。

 ベルモットの変装術は、見た目だけでなく声質まで変えられる完璧に近いものだ。その再現度の高さから、彼女はある意味、盗一の「正統な弟子」といってもいいだろう。ベルモットが彼から受け継いだ技術は、組織の活動の中でも十分に活かされている。

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